なつかしの香港映画ブログ

香港映画の見所を紹介するブログ。リンクも楽しめます

なつかし香港映画:『新ポリス・ストーリーPom Pom』(1984年:リチャード・ン、ジョン・シャム)

「なつかしの香港映画ブログ」刑事コメディ映画。80年代香港スターが勢揃い。ジャッキー・チェンサモ・ハン、ユン・ピョウはチョイ役。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
香港警察の刑事が犯罪組織の悪事の証拠を追う

2.キャスト
リチャード・ン(刑事)
ジョン・シャム(刑事)
デニー・イップ(秘書)
フィリップ・チャン(警部)
ジャッキー・チェン(白バイ隊)

3.注目のシーン
①主役
80年代の香港スターが全力で笑いを取りに行く映画。ただし、主役はあのリチャード・ンとジョン・シャム。『五福星』では「チンケ」と「モジャ」だった二人。ハッキリ言ってあんまりカッコよくない二人が主役。アクションができる人たちではないので、必然的にぬるい感じのコメディ作に。二人の刑事アシュー(リチャード・ン)とアフン(ジョン・シャム)。スーパー強盗事件を手際よく解決したかと思ったら、ドジを踏んだり、(しょーもない)イタズラしたり。そんな二人が警察が何年も捜査してきた事件の解決に貢献。二人の活躍ぶりに注目。

②悪役
悪事の証拠を手帳に記しておいたため、手帳を紛失してあせる悪役。ちょいとマヌケな悪役ですが、コレはコメディ映画ですから。そんな悪役を演じるのはピーター・チャン。『燃えよドラゴン』『スネーキーモンキー 蛇拳』でおなじみの人。『五福星』のメンバーで製作された『新ポリス・ストーリーPom Pom』。ピーター・チャンは『五福星』ではイカつい顔したギャングの役でした。

③キャラ
ゲストが豪華な映画。ジャッキー、サモ・ハン、ユン・ピョウ、ラム・チェンインら。彼らがどんな役で登場するかは見てのお楽しみ。警部役でフィリップ・チャン(『五福星』のときと同じ役)、警部の秘書「アンナ」はデニー・イップ。ブルース・リーとの共演でおなじみのジェームス・ティエンは鑑識課のズルい係長の役。ヒロインはキュートな于嘉希(Yue Ga-Hei)。悪役が多いチュン・ファットは刑事役。

④アクション
コメディアンのリチャード・ンとジョン・シャムが主演ということでアクションは控えめ。ストーリーに何の関係もない「捕り物」のシーンに悪役ディック・ウェイが登場。竹棒でアシュー&アフンと戦うシーンに注目。アフンがゴミ収集車に落ちた手帳を追うシーンはちょっとした迫力&コメディ。『五福星』の「刑事7086」(ジャッキー・チェン)ばりの追跡ができるかどうか?

⑤笑い・演出
トーク、マヌケなイタズラ、しょーもないギャグ、スペシャルゲストで笑わせる映画。『五福星』とのつながりがやっぱり楽しい。あの清掃会社が出てきたり、「ほわんほわん ふぁふぁふぁふぁふぁん」というおなじみのBGMが流れたり、警部が亀を飼っていたり。

4.感想
二人のドジ刑事が活躍する映画。ぬるいコメディです。マジメに観るような作品ではありませんので、「あのシーンがどうのこうの」とか「ストーリー的に変」などという無粋なツッコミは無用です。ジャッキーは超チョイ役。もう少しぐらい何かやってほしかったところ。『五福星』のパート2みたいな感じの作品。ジャッキー、ユン・ピョウがチョイ役すぎるけど、80年代の香港映画が好きなファンなら楽しめること間違いなし。笑いのシーンに注目。『五福星』とセットで観ることを強くオススメします。

登場キャラ

刑事(リチャード・ン&ジョン・シャム)
警部(フィリップ・チャン)  
警部の秘書アンナ(デニー・イップ)
鑑識課の係長(ジェームス・ティエン)
同僚の刑事(チュン・ファット)
キティ(于嘉希)
塗装工(ウー・マ)
タレコミ屋(タイ・ポー)
容疑者(ディック・ウェイ)    
清掃人(フォン・ツイファン、チャールス・チン、サモ・ハン・キンポー
ゴミ収集車の運転手(ユン・ピョウ)   
白バイ隊(ジャッキー・チェン、マース)
警察官(ラム・チェンイン)

「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube

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なつかし香港映画:『最後の少林寺』(1986年:ツィー・ポーワァ、解克娟)

「なつかしの香港映画ブログ」方世玉が因縁の敵と戦うカンフー映画。凄腕の女カンフー使い、ヘンな恐喝男&弟子、荒っぽい武道大会。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
方世玉が少林拳をマスターし、世にはびこる悪党たちと戦う。

2.キャスト
ツィー・ポーワァ(方世玉)
解克娟(女カンフー使い)
郭良(悪党)

3.注目のシーン
①主役
「方世玉」という架空のキャラクターが主役。演じるのはツィー・ポーワァ(アラン・タムに似た、なかなかカッコいい顔)。生まれたときから災難に遭う世玉。誕生祝いの場にヘンな気持ち悪い恐喝男が。なんとか撃退したが、数年後また現れる。災いを避けるため、世玉は少林寺に預けられることに。修行。下山して、因縁の敵らと戦う。

②悪役
ヘンな恐喝男、武道大会を主催して人を痛めつける「雷洪」とかいう奴が悪役。しつこい恐喝男。何の根拠があるのかはわからないが、世玉の誕生祝いに現れて法外な金銭を要求。撃退された恨みで数年後、世玉をぶっ飛ばす。荒っぽい武芸大会を主催する雷洪はその恐喝男の弟子。「オレに勝てる奴出てこい」みたいな感じで多額の賞金をエサに挑戦者を集めようとする。少林寺での修行を終えた世玉との対決に注目。

③キャラ
一押しは「五梅先生」。女カンフー使いで、蹴り技が得意。世玉の母の師匠でもある。もっと強くなりたい世玉。五梅先生から蹴り技を習いたいが、「それは女だけが使うことが許される技なので(世玉には)教えることができない」と言われてしまう(残念)。他にも、世玉の両親、少林寺の高僧・仲間たち、など。

④アクション
世玉と五梅先生が活躍するシーンが見せ場。下山した世玉が李巴山とかいう腕自慢の武芸者に挑戦するシーン、雷洪と戦うシーン。五梅先生は恐喝男と対決。

少林寺
世玉が少林寺で暮らすシーンにも注目。あらゆることが修行になる少林寺。世玉が規則違反で「飯炊きの罰」を食らったりする。寺や中国の風景(自然、建物)なども見せ場。

4.感想
あまりなじみのない人たちが出演しているマイナーな作品。ですが、個性的な演出もある、よくできた映画。戦う世玉と五梅先生。悪役は三人。ヘンな恐喝男、李巴山、雷洪。こういった連中との戦い、少林寺での卍戦(まんじせん:カンフーの実力を試す試験で、複数の相手と戦う)が見所。世玉が家族や凄腕の先生に見守られながら戦うシーン、笑顔が素敵なツィー・ポーワァといったキャラに注目の正統派カンフー映画です。

YouTube)trailer

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なつかし香港映画:『帰って来たドラゴン』(1974年:ブルース・リャン、倉田保昭)

「なつかしの香港映画ブログ」謎の男が悪を懲らしめるカンフー映画。リャンと倉田の対決、無法地帯のワルども、女カンフー、ツッコミどころ。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
謎の男が無法地帯でのさばる悪を懲らしめる。

2.キャスト
ブルース・リャン(謎の男)
倉田保昭(悪者)
黃韻詩(女カンフー使い)

3.注目のシーン
①主役
ブルース・リャン演じる「ドラゴン」。役人なのかそうでないのかよくわからないキャラ。「悪者を懲らしめ弱い者を助ける」という信念のため、いつも命を狙われています。「金沙村」という密輸が盛んな無法地帯。ここは何でもアリな所で、子供を売買する商人、悪徳な両替商(用心棒に守られている)、そこを仕切るイン首領、なんてのがのさばっています。金沙村にやってきたドラゴン。戦う相手がいっぱい。

②悪役
大きな悪役が二人。金沙村を支配するイン首領。インと関わりがあるジャガー倉田保昭)。インは狡猾なタイプの悪党。ジャガーは凄腕のカンフー使い。ドラゴンとの一騎打ちに注目。

③キャラ
ドラゴンにやられた連中がカネでカンフー使いを雇って仕返しをしようとする。雇われたのは女カンフー使い「イーグル(黃韻詩)」。ドラゴンに勝負を挑む。他にも、トラゴンの戦いの旅に付いていく二人の少年(マン・ホイ:『ファースト・ミッション』での特殊部隊隊員の役が有名。韓國材:『ドラゴン怒りの鉄拳』、珍作『ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳』ほか)、金沙村のセコい犯罪者たち、ドラゴンを襲う連中、など。

④アクション
「ドラゴン vs. ジャガー」を見せる映画。パンチ、キック以外にもトンファーやヌンチャクを使うシーンがあり、なかなかの迫力。他にも「ドラゴン vs. イーグル」、ドラゴンがザコをしばくシーンなどがあります。

⑤珍シーン
シリアスな雰囲気の映画。倉田保昭も大物っぽい雰囲気を出す演技。それなのに電動スクーターに追いかけられたり、虫メガネで服を焼かれる倉田さん。こういった「珍シーン」があることによって作品が妙に個性的な感じに。

4.感想
わかりやすい映画。「悪い奴はぶっ飛ばす」というもの。それでいいと思います。妙に複雑な映画は観ていて面倒くさい。サスペンスやホラー映画とかでよくある「アレは何だったんだ」と思うような演出や終わり方をするような、よくわからないのはお断りしたいところ。いつも命を狙われているドラゴンが無法地帯で戦う映画。「チベットの秘宝」を持つジャガーと勝負。「秘宝」をめぐる争いとかも入れながらストーリーが進みます。ドラゴンみたいな悪い奴をぶっ飛ばしてくれる人。ステキじゃないですか。警察よりも頼りになりそう。シリーズ化したら良かったんじゃないかな? 「ブルース・リャンと倉田保昭の対決」を見せるための映画。DVDには「倉田保昭インタビュー」の特典映像が入っています。

倉田保昭:TVドラマ『Gメン75』『闘え! ドラゴン』、映画『激怒の鉄拳』『七福星』ほか。

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なつかし香港映画:『クローン人間ブルース・リー 怒りのスリー・ドラゴン』(1977年:ヤン・スエ)

「なつかしの香港映画ブログ」ブルース・リーのクローンが悪人と戦うカンフー映画。リーのソックリさん&珍作戦、青銅人間、女たち。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
秘密情報局がブルース・リーのクローンを造って世界で暗躍する悪者を始末しようとする。

2.キャスト
ドラゴン・リー(クローン)
ブルース・リ(クローン)
ブルース・ライ(クローン)
ジョン・ベン(科学者)
ヤン・スエ(教官)
江島(教官)

3.注目のシーン
①主役
三人のクローンたち。クローン1号(ドラゴン・リー)、2号(ブルース・リ)、3号(ブルース・ライ)。1号は横顔がブルース・リー。3号は体型がブルース・リー。2号は間寛平

②悪役
世界で暗躍する連中(「世界」といっても東南アジアですけど)。金(ゴールド)の密売をやっている映画プロデューサーのチャイ。1号が役者として映画会社に潜入し、悪事をあばこうとする。タイのバンコクで麻薬で儲けている科学者ナイ。2号、3号がSBI支局のチャールズの協力を得て、ナイを追う。ナイには「青銅人間」というとっておきの秘密兵器が。頑丈な青銅人間の攻撃にクローンたちは大苦戦。

③キャラ
秘密情報局SBI(警察のような組織)に頼まれてクローンを製作するルーカス教授(ジョン・ベン:『ドラゴンへの道』の悪ボス役で有名)。教授の美人助手二人組。クローンにカンフーを仕込む二人の教官(ヤン・スエ&江島)。

④アクション
ブルース・リーのクローン」となるとどうしても「格闘のレベル」が気になるところ。1号は妙にムキムキな体で蟷螂拳を使う。2号は猿拳を使い、「アメマ~」な表情。3号は普通。戦闘力では1号と2号が同レベル。しかしながら、三人ともブルース・リーのレベルではない。

⑤珍シーン
ピカピカ光るマシンを操作してクローンを造るルーカス、クローンたちの成長を温かい目で見守る教官たち(後に決闘することになるとは)、ストーリーに全く関係ない「お色気シーン」、珍妙な青銅人間&その弱点、ルーカスの乱心(3号が犠牲に)。

4.感想
死後も人気のブルース・リー。そんな彼をネタにした珍作。こういう映画(「Bruceploitation(ブルースプロイテーション)」という)は香港・台湾にたくさんありますが、コレはそのうちの一つ。「ブルース・リーのソックリさん」で有名なドラゴン・リーとブルース・リが登場。ちっともブルース・リーには似てないけど、リーになりきって熱演。格闘シーンは微妙(あんまりカッコよくない感じ)。予算もあまりかかってなさそうな映像(「クローン製造マシン」にはかかってるかも)。「お色気シーン」やツッコミどころで楽しませる映画。キャストがなかなか豪華であるにもかかわらず日本版DVDが出ていないのが非常に残念(私はVHSで鑑賞)。『ブルース・リー物語』のホー・チョンドーが出ている『ドラゴン怒りの鉄拳』の続編とか、DVD化して欲しい「リーのソックリさん作品」はいっぱいあります。いつか高画質で日本語字幕入り版を鑑賞したいものです。

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なつかし香港映画:『ブルース・リー物語』(1976年:ホー・チョンドー、葉準)

「なつかしの香港映画ブログ」実話映画。ブルースがアメリカ行きに悩み、非業の死を遂げるまで。数々の戦い、謎のトレーニングマシン。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
戦いに明け暮れたブルース・リーの人生を再現。

2.キャスト
ホー・チョンドー(リー)
葉準(師匠)
ユニコーン・チャン(本人)
チウ・チーリン(格闘家)
フォン・ハックオン(挑戦者)

3.注目のシーン
①主役
若きブルース・リー(ホー・チョンドー)。単身アメリカに渡ることになり、悩む。「経験を積みなさい」とアドバイスする師匠の葉問(葉準)。出発前に組み手の稽古。

②キャラ
リーと縁があったユニコーン・チャンが本人役で出演。ベティ・ティンペイやレイモンド・チョウ役のソックリさん。西洋人とトラブルになる道路作業員役でマース。

③アクション
リーの戦いの数々。乱暴な借金取り&カラテの先生(日本人モドヤキ)、とても偉そうなチャイナタウンの顔役、ムエタイ選手(『ドラゴン危機一発』撮影中の出来事)、リーを倒して名を上げたい格闘家チャン(チウ・チーリン)、挑戦者(『燃えよドラゴン』撮影中の出来事。フォン・ハックオン、リー・ホイサンが挑戦者役で登場)。

4.感想
リーの人生を描いた映画。格闘シーンが多いのが売り物の作品。挑戦されまくったリー。たぶんその全てが素手による危険なファイトだったと思われます。長く生きられなかったのも仕方がない、という感じがする人生。香港映画で有名な人たちが多数登場(フォン・ハックオン、リー・ホイサン、ほか)。「葉問」役の葉準は葉問の実の息子(詠春拳の使い手)。「実話」を描いたリアリティあふれる内容ですが、ちょっと疑問も。特に注目なのがリーが使っていたとされるトレーニングマシン。ホントにあんな機械を使っていたのだろうか?  ツッコミどころもあるような気もしますが、見せ場が多いオススメの映画です。

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なつかし香港映画:『少林寺への道4』(1980年:カーター・ワン、ロン・ジェンエール)

「なつかしの香港映画ブログ」少林寺の青年が寺を混乱させた叛徒を追いつめるカンフー映画。謎の裏切り者、かわいい皇女、少林寺からの刺客。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
少林寺の青年が謎の黒幕に陥れられ、濡れ衣を晴らすため戦う。

2.キャスト
カーター・ワン(青年)
許治美(女カンフー使い)
ロン・ジェンエール(皇女)
江南(皇帝)
張翼(青年の師匠)

3.注目のシーン
①主役
少林寺で次々に僧たちが殺されていく。犯人もその目的も謎。少林寺の「悔心院」に幽閉されているテンチー師範。弟子ペンフェイ(カーター・ワン)に「少林寺の裏切り者を探り出せ」と命じる。

②悪役
少林寺を陥れようとする男。次々に少林寺の僧や関係者を襲い、皇帝から寺に贈られた「秘宝の香炉」を奪う。その正体と目的は?

③キャラ
「良いチャンス」とばかりに少林寺を追い込んで潰そうとする皇帝(江南)とその妹である皇女(ロン・ジェンエール)。追い込まれて焦る高僧たち。少林寺が発行した「殺害命令書」によりペンフェイを襲う刺客たち。高僧の弟子チーラン(許治美)は少林寺の行く末を案じる。

④アクション
少林寺から逃走したペンフェイを刺客が襲うシーン(「ペンフェイを油断させる芝居」付き)、食堂でペンフェイが追っ手と戦うシーン(箸で相手を撃退する珍シーンも)。最後の対決(ついに「叛徒」の正体が明らかに)。カンフー以外にも見せ場が。ワイヤーでスーパーマンばりに空を飛ぶカーター・ワン。真顔で飛ぶシーンは観ているコッチの方が少し恥ずかしい演出。

4.感想
カーター・ワンがやたら疑われてしまう映画。謎の裏切り者。そいつを操る謎の黒幕。何が目的で少林寺を混乱させているのか? ツッコミどころがいっぱいの映画。何かと疑われるペンフェイ。「遺体のそばにいたから」というたったそれだけの理由で高僧から殺人犯扱いされてしまう。自らの手で無実を証明し、「少林寺の裏切り者」を捜し出すことになったペンフェイ。次々に襲いかかる刺客を倒しながら、最後に黒幕にたどり着く。しかし、その「オチ(黒幕の正体&事件を起こした理由、最後の決着戦)」にもツッコミどころが(その方が映画が個性的になってむしろいいかも)。カンフー映画定番「食堂のシーン」など笑えるシーンもある名作。皇女役のロン・ジェンエール(かわいい)にも注目。最後まで敵の正体が謎のサスペンスなカンフー作です。

YouTube)trailer

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なつかし香港映画:『少林寺への道3』(1982年:カーター・ワン、ロン・ジェンエール)

「なつかしの香港映画ブログ」少林寺で修行した青年が武術グループから挑戦されるカンフー映画少林寺での修行、「十八銅人」「八大門派」。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
青年が因縁の敵「八大門派」に挑戦する。

2.キャスト
カーター・ワン(青年)
ロン・ジェンエール(婚約者)

3.注目のシーン
①主役
主役はカーター・ワン演じる「仇少捷」。この映画は人間関係が少しややこしい。ある男と戦う仇英豪。その男は体調が悪く、戦いを延期したいという申し出。仇英豪はそれを聞かず、対決。そのことによって仇英豪はその男の娘および「八大門派」から恨まれてしまう。追われることになった幼い仇少捷(仇英豪の息子)は少林寺に預けられ、修行。そして下山。

②悪役
過去のことでしつこく少捷を挑発する「八大門派」が悪役。各道場で構成される「八大門派」。一番敵対的なのは「武林一門」。決闘を少捷に要求し、必要とあらば暴力も使う。仇英豪と戦った男の娘も少捷を恨み続けている。そんな「八大門派」を陰で動かしている笠を被った男が黒幕。一体何者なのか?

③キャラ
少捷が少林寺での修行を終えるのを待ち続ける婚約者「明珠」の役でロン・ジェンエール。とってもキュートな女優さんで、『カンニング・モンキー/天中拳』もオススメ。『少林寺への道』の映像を流用したシーンもあり、少年時代の少捷、高僧が再登場。

④アクション
少林寺モノ映画。このシリーズおなじみの「銅人(体に金粉を塗った僧)」も登場します。少捷が少林寺で修行するシーン(銅人との手合わせ、ほか)、食堂でのいざこざ(チンピラたちを倒すシーンがコミカル)、少捷が一人で連続して「八大門派」の強豪と戦うシーン(キョンシーとの珍対決もあります)が見せ場。

4.感想
ある男と戦ったことで仇英豪が「八大門派」に憎まれます。仇英豪の息子の仇少捷は「八大門派」の攻撃を避けるため少林寺に預けられます。修行して、最後は「八大門派」と対決。過去の「武道上の恨み」が少捷と「八大門派」の対決につながっていく内容。少林寺で学んだ「慎重、忍耐、寛容」の精神で「八大門派」から挑発されてもガマンする少捷。しつこく挑発されて、ついに「八大門派」の挑戦を受ける決意をする。シリアスな内容ですが、「食堂のシーン」などの楽しいシーン、突然キョンシーが出てくるなどのツッコミどころも。陰で暗躍する黒幕のせいでちょいと人間関係がややこしい映画。登場人物をメモしながら観るといいかも。修行、カンフー、美しいヒロイン(ロン・ジェンエール)が見せ場の傑作です。
(注)この映画はDVD化されていません。私はVHSで鑑賞しました。

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