なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『燃えよドラゴン』(1973年)「主な出演者」と「注目ポイント」

「なつかしの香港映画ブログ」少林寺の武術家リー(ブルース・リー)が「家族」と「少林寺の名誉」を汚した男と対決するカンフー・アクション映画。武道大会、怪しげな女たち、鏡の部屋での戦いが見せ場の作品です。

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燃えよドラゴン

1.リーブルース・リー
少林寺の高弟(僧ではない?)。強いだけではなく、格闘技を哲学的に考える男。妹スー・リン(アンジェラ・マオ)を失った過去。国際情報局のブレイスウェイトの依頼で独裁者ハンの島に乗り込む。
(この作品で国際的スターに。『ドラゴン怒りの鉄拳』『ドラゴンへの道』ほか)

2.メイ・リン(ベティ・チュン)
国際情報局の諜報員。ハンの島で潜入捜査。情報収集するが、危険が迫っている。
(美女。歌手が本業。この作品以外では見かけない)

3.ローパージョン・サクソン
ハンが主催する格闘技大会の出場者。ギャンブル好きで借金だらけ。「賭けるかい?」が口ぐせ。
(この作品が最も有名。クリント・イーストウッド『シノーラ』、『エルム街の悪夢』、エディ・マーフィビバリーヒルズ・コップ3』ほか)

4.イリアムジム・ケリー
ハンが主催する格闘技大会の出場者。黒人カラテ界を代表する男で、コブラのマークの空手道場所属。人種差別の警官二名をぶっ飛ばして空港へ。ローパーとは知り合い。
(カラテ、テニスで活躍。主演映画もあるが、それほどヒットしなかったらしい)

5.ハン(シー・キエン)
元・少林寺の男。片手が義手。帰属不明の島を購入して悪事を働いている(次々に女が消える謎)。ある目的のために格闘技大会を開催。
(大ベテラン。見た目の感じから悪役が似合う人。『Mr.Boo!ミスター・ブー』では「笑みを浮かべながら人を脅す強盗」を演じた。『ヤング・マスター/師弟出馬』、チョウ・ユンファ『アゲイン 明日への誓い』ほか)

6.オハラ(ボブ・ウォール)
ハンの用心棒。顔には大きな傷跡。リーの妹を追い込んだ悪党。格闘技大会でリーと激突。
(リーの友人。チャック・ノリスと親しかったことから『ドラゴンへの道』に出演。リーと迫力のある戦いを見せ、この『燃えよドラゴン』にも出演することに。『死亡遊戯』ほか)

7.ボロ(ヤン・スエ)
ハンの手下。怪力を持ち、ムキムキの筋肉で相手を締め上げるのが得意技。「警備を怠った者」を始末する凄惨なシーン、ローパーとの一騎打ちに注目。
(見た目のインパクトで勝負するタイプ。「強いが最後はやられる役」が多い。『香港発活劇エクスプレス 大福星』では「妻に浮気される気の毒な夫」を演じた。『空手ヘラクレス』『複製人間ブルース・リー 怒りのスリー・ドラゴン』『Gメン'75』『ダブル・インパクト』など出演作多数)

8.高僧ロイ・チャオ
リーの師匠。リーと哲学的な問答。「武道の心得」を語り合うシーンが見せ場。
(大物を演じることが多い役者。『死亡遊戯』『死亡の塔』『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』『プロテクター』『サイクロンZ』ほか)

コメント
説明不要の名作。メイン級の出演者以外にも後に「香港映画」を盛り上げる人たちが大勢参加。サモ・ハン、ジャッキー、ユン・ピョウの「香港ビッグスリー」、ユン・ワー、マース、チュン・ファット、ラム・チェンインなどがスタント・端役で出演。「全てはここから始まった」と言っても良いぐらいの顔ぶれ。上記以外のキャラでは、リーの妹スー・リン(アンジェラ・マオ:女カンフースター。サモ・ハン、カーター・ワンと共演した『アンジェラ・マオ 女活殺拳』が有名)、リーから蹴りを習う少年、島での宴会のシーンに登場する皆さん(変な相撲取り、二人組のオッチャンら)、ニュージーランド代表の男(島に向かう船でリーにケンカを売ったり、ウィリアムスと戦ったり)、トニー・リュー(ローパーと大会で戦う男)、狂乱する女たち(ハンがウィリアムスを制裁するシーン)、島の地下に監禁されている酔いどれの皆さん、工場のガードマンたち(リーにぶちのめされるために登場)、タニア(接待係の女:アーナ・カプリ)、ブレイスウェイト(情報局のオッチャン)、ほか。個性的な演出により「怪しいムード」満点の映画。戦い、キャラ、女たちに注目の名作です。

ちょっとした情報
エピソードが豊富すぎる映画(分厚い本が書けるほど)。ブルース・リーが「ゴールデン・ハーベスト」のレイモンド・チョウと共同で設立した「コンコルド・プロダクション」が「ワーナー・ブラザースアメリカ)」と合作。監督はロバート・クローズ(その手腕から現場での評判はよろしくなかった。リーが実質的な監督だったらしい)。ストーリーが当初のものと違う。元々はジョン・サクソン演じる「ローパー」がメイン。それが書き換えられ、本作が完成。音声は同時録音されていたが、完成作品はオールアフレコ(同録音源は現在、所在不明)。そのアフレコ中にリーは意識を失う(蘇生術で九死に一生を得た)。日本でのTV初放送は1979年10月14日、テレビ朝日日曜洋画劇場』。ソフトも複数。「吹替音声が収録されているソフト」がオススメですが、特典映像が充実した「2枚組DVD」が個人的にはオススメ。

注目ポイント)「リー vs. サモ・ハン」(ジャッキー、ユン・ピョウの「香港のビッグスリー」が登場)、少年に拳法の指導をするリー、「妹の死の真相」を知るシーン、ウイリアムスの道場(コブラのマークの空手着を着ている門下生。『ベストキッド』の「コブラ会」と何か関係がありますか?)、「朝礼&朝の訓練」で決められた服を着て来ないリー、警備でヘマをやった者たちを始末するボロ、「リー vs. オハラ」、ウイリアムスを痛めつけるハン、秘密工場での棒やヌンチャクを使った戦い、最後の戦い(「ローパー vs. ボロ」、乱闘、「リー vs. ハン」)

「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube

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