なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『霊幻道士』(1985年)「主な出演者」と「注目ポイント」

「なつかしの香港映画ブログ」道士たちが凶暴なキョンシーを倒すホラー・アクション・コメディ映画。ラム・チェンイン、かわいいムーン・リー、ドジなリッキー・ホイ、ビリー・ラウらが笑わせてくれる香港映画。個性的なキャラ、ギャグ、アクションの傑作です。

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霊幻道士

1.道士ガウ(ラム・チェンイン)
葬儀や遺体の管理をする道士。キョンシー退治の専門家で、カンフーの名人。腕は確かだが、牢屋の鉄格子に顔をはさまれるなど、ちょっとドジな人。
(『大福星』など数多くの香港映画に出演。脇役が多いが『霊幻道士』シリーズでようやく主役に。『ドラゴン危機一発』での「アゴをなでるシーン」、『ファースト・ミッション』での特警隊隊長の役も有名)

2.モン(リッキー・ホイ)
ガウの弟子。臆病でカンフーもできないドジ男。その分、アイデアで勝負。
(おなじみ「ホイ兄弟」の一人。「香港の小松政夫」。ドジだったり、トボケたりするキャラが十八番。『ミスター・ブー』シリーズがオススメ。ジャッキー・チェンとは『プロジェクトA2 史上最大の標的』『奇蹟・ミラクル』で共演。『アーメン・オーメン・カンフーメン!』『皇帝密使』など)

3.セン(チン・シウホウ)
ガウの弟子。カンフーができる腕が立つ男だが、イタズラ好きで慌て者。ちょっとしたことから女幽霊に愛されてしまう。
(出演作多数。『冒険活劇 上海エクスプレス』ほか)

4.ティン(ムーン・リー)
ヤンの娘。留学して習ったメイクにハマっているオシャレな「お嬢様」(イタズラ好きの面も)。先祖のキョンシーに襲われて大慌て。
(香港で最もキュートなアイドル女優。後にカンフーを使うアクションスターに。ユン・ピョウと共演した『チャンピオン鷹』『五福星』『霊幻道士2 キョンシーの息子たち!』や『プロテクター』『天使行動』『群狼大戦』で有名)

5.ヤン(ウォン・ハー、黄哈)
実業家。近年は商売がうまくいっていない。「先祖(ヤンの父)の埋葬」に問題があるのではないかとガウに相談する。それが事件のきっかけに。
(香港映画でよく見かける脇役。『Mr.Boo! ミスター・ブー』ではサミュエル・ホイ、『ドランクモンキー 酔拳』ではジャッキー・チェンにぶっ飛ばされる役だった)

6.ウェイ(ビリー・ラウ)
保安隊隊長。ヤンの甥で、ティンの従兄でもある。マヌケでドジで横柄な態度。モンとセンに術をかけられてティンの前で恥をかいたり、キョンシーにビビリまくったり・・・。
(『霊幻道士』シリーズに欠かせない「笑い担当」のドジキャラを演じるコメディアン。エラそうにしたり、取り繕ったりしてパニックに陥るパターン。ジャッキー・チェン『奇蹟 ミラクル』ではギャングのメンバーを演じた)

7.道士(アンソニー・チェン)
ガウの弟弟子。キョンシーを運ぶ途中、ガウの所に立ち寄る(ヒザに負担がかかりそうなキョンシーの小刻みな動き。道中が長いと目的地までかなり時間がかかりそう)。
(香港の人気バンド「The Wynners」のメンバー。『サンダーアーム 龍兄虎弟』ではアイドルグループ「Losers」のメンバー役で登場。シリーズ四作目『霊幻道士完結篇 最後の霊戦』では主役を演じた。『ファースト・ミッション』での「意地の悪い家庭教師」役も有名)

8.米屋夫婦(ウー・マ、黃韻詩:Wong Wan-Si)
間の抜けた息子のせいで損をする店主。キョンシーに噛まれたキズにはモチ米が効く、ということでセンが彼の店で買い物をするが・・・。
(ウー・マ:名脇役。『奇蹟/ミラクル』での側近役が一番似合っていたような気がする。『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』『霊幻道士完結篇 最後の霊戦』では準主役を演じた。黃韻詩:ブルース・リャン、倉田保昭の『帰って来たドラゴン』で「イーグル」という名のカンフー女を演じた。)

9.女幽霊(ポーリン・ウォン)
優しいセンを愛する。あの手この手でセンにアプローチするが「報われぬ愛」に苦しむ。
(美人女優。『七福星』ほか)

10.キョンシー(ユン・ワー)
ヤンの父でティンの祖父。埋葬の仕方が悪かったため、真っ黒でばっちいキョンシーに。非常に凶暴で、なぜか一族の者を執拗に襲う。
サモ・ハン・キンポージャッキー・チェン、ユン・ピョウと同じスタント学校の出身で、「七小福」と呼ばれた男。見た目の風貌から悪役が多いが、アクションは一級品。『サイクロンZ』でユーモラスなボス、『ポリス・ストーリー3』で組織のボスの右腕を演じた。『カンフーハッスル』では主役級。『燃えよドラゴン』にも宴会のシーンで少し登場)

コメント
香港映画お得意の「カンフー、ホラー、ギャグ、個性的キャラ」を全て詰め込んだ傑作。後に「キョンシーブーム」を巻き起こし、日本ではTV放送された『幽幻道士』なんてのも人気がありました。『霊幻道士』は基本はホラーですが、「笑いを見せたい」という意図が伝わってくる楽しい作風です。個人的には「ムーン・リー出演シーン」がオススメ。ムーンのかわいいシーン、困り顔のシーン、頑張るシーン、など。ビリー・ラウも楽しい。エラそうな態度で被害に遭う役。調べたところユン・ピョウも出ているらしい(気付かなかった。どこに出てるんだろう?)。上記以外のキャラは、キョンシー役のみなさん、ウェイの部下役のみなさん(ウェイに八つ当たりされる役どころ)、エキストラ。コメディなシーンがいっぱい。ただし、グロなシーンには要注意。何度観ても楽しめる傑作です。

ちょっとした情報
中国発の怪談映画。「キョンシー」がテーマ。サモ・ハンが主演した1980年の『妖術秘伝・鬼打鬼』を元にして制作されたとのこと(それ以前に「キョンシー映画」があったのかどうかは不明)。香港、台湾、日本などで大ヒット。その後『幽幻道士(キョンシーズ)』といった数々の「キョンシー映画」が作られることとなった。映画チラシによると化け物には複数の種類が。「キョンシー」とは「凶暴化した遺体」のこと。「コンシー」は「普通の動く遺体」(お札を貼っていれば安全だそうだ)。「シャンシー」は「男を誘う女幽霊」。「バンバンシー」は「視力は弱いが、嗅覚と腕力がスゴイ遺体」。「いろいろあるんだな、勉強になった」と思ったら、これらは東宝東和が勝手に名付けたものだそうだ。

注目ポイント)ティンから「コーヒーの飲み方」を習うガウとモン、ティンが娼婦扱いされるシーン、保安隊隊長ウェイにイタズラするモンとセン(ムーン・リーのリアクションに注目)、キョンシーに襲われるウェイ(息を止めるシーン)、美しい女幽霊、大暴れするキョンシーを迎え撃つ最終対決。 

「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube

www.youtube.com

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