「なつかしの香港映画ブログ」中国人カンフー道場の門弟が悪の日本人と対決するカンフー映画。リーの格闘＆変装姿、ジャッキー・チェン。ストーリー、注目のシーンを紹介。
１．ストーリー
中国人カンフー道場「精武館」の門弟チェン（ブルース・リー）が師匠を陥れた日本人たちと対決する。
２．キャスト
ブルース・リー（チェン）
ノラ・ミャオ（チェンの婚約者）
ティエン・フォン（「精武館」の師範）
橋本力（日本人道場主）
ボブ・ベイカー（逃亡中のロシア人）
ウェイ・ピンアオ（日本人側の通訳）
３．注目のシーン
①主役
ブルース・リー香港帰国第二弾。「精武館」の門弟チェンを演じるリー。日本人の謀略により師匠を失い、侮辱までされて、ついにキレる役どころ。悲しいシーンが多い映画ではありますが、ひょうきんなところも見せてくれます。
②悪役
日本人が悪役。なぜだかわかりませんが中国人のカンフー道場「精武館」を異常に敵視する日本人。精武館の館長が急死したときの葬儀にまで「東亜病夫」の看板でイヤガラセ。通訳のウーとかいう感じ悪いヤツは中国人でありながら日本人にシッポを振る男。後ろで糸を引いているのは「鈴木」という日本人道場主。どうやら中国人がカンフーで団結して日本に逆らうことを阻止したいらしい。「鈴木」を演じる橋本力。すごい目力（『大魔神』でもおなじみ）。「鈴木」の手下たちはどちらかと言うと「ザコ」が多い。しかし、ロシア人「ペトロフ」は強かった。
③戦い
戦うチェン。精武館もチェン以外はあまり強くない。結局、「チェンの戦い」が中心の内容に。「東亜病夫」の看板でイヤガラセされた精武館。チェンがさっそく日本人道場に乗り込んで、日本人（演じているのは中国人。ラム・チェンインも出てます）を倒しまくる。特にヌンチャクを使うシーンが迫力。公園の入り口でもチェンは一暴れ。コソコソ悪事を働く連中を一人ずつ始末して、再び日本人道場に乗り込む。メガネのオッチャン、ペトロフ、鈴木と戦う。日本刀にも注目。
④演出
「リーの強さ」を見せる映画。その強さは既に『ドラゴン危機一発』でおなじみ。そこで今回はシリアスなストーリーにもかかわらずコミカルな演出が。「リーの変装」（新聞売り、人力車の車夫、電話の修理人）。日本人道場の壁には「室田日出男」と書かれた木製の名札（『仁義なき戦い』でおなじみの室田日出男が所属？）。鈴木がペトロフをもてなすシーン（女性の踊り子に注目）。リーに蹴られて思いっ切り吹っ飛ぶジャッキー・チェン。「悲しい映画」ながらもこういうシーンがあるのがこの映画の面白いところ。
⑤「精武館」モノ映画
この映画がウケたからなのかどうかは知りませんが、他にも「精武館」を扱った映画があります。ジャッキー・チェン『レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳』（ノラ・ミャオ出演）が有名。「偽ブルース・リー」でおなじみのホー・チョンドー、ブルース・リが主演の作品もありますが、残念ながら日本未公開作が多い。日本語字幕が付いたDVDで鑑賞したいものです。
４．感想
日本人が悪役ということで日本人はあまり観たくないかもしれない映画。でも関係ないですよ。結局は「ブルース・リーのカンフー」を見せる映画ですから。今回はヌンチャクが活躍。鈴木との戦いでの「日本刀 vs. ヌンチャク」が印象的。リーとノラ・ミャオが墓地で語り合うシーンは悲しい。シリアスな内容ですがツッコミどころも多い（日本人道場でチェンが一度に二人を投げ飛ばすシーンでは投げられる二人が人形になってます。チェンが人力車を持ち上げて投げ飛ばすシーン。あれだとチェンも一緒にひっくり返ってしまう。ラストの銃殺シーン。あの角度だったら後ろにいる日本領事館の人たちにも銃弾が当たってしまうのでは？）。「悲壮な表情」がリーの特徴。個人的にはこの作品が一番「ブルース・リーらしい感じ」がします。
５．ペトロフ
「ペトロフ」を演じたボブ・ベイカーって何者なんでしょうね？ 「リーのアメリカ時代の友人」とどこかで読んだことがありますが、この映画でしか見たことがない。リーと「伝説の戦い」をやったほどの人だからスゴイ人だと思うのですが。他にも出演作はあるのでしょうか？
「Fortune Star Media」が提供する予告編（YouTube）
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