なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『死亡遊戯』(1978年:ブルース・リー、ディーン・ジャガー)

「なつかしの香港映画ブログ」アクションスターが死んだフリをして国際シンジケート組織と戦うアクション映画。リー&ソックリさん。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
アクションスターが国際シンジケート組織に狙われて反撃する。

2.キャスト
ブルース・リー(映画スター)
コリーン・キャンプ(歌手)
ディーン・ジャガー(シンジケートのボス)
ボブ・ウォール(ボスの手下)
ダニー・イノサント(組織の用心棒)
池漢載(組織の用心棒)
カリーム・アブドゥル=ジャバー(組織の用心棒)

3.注目のシーン
①本人
格闘シーンだけ撮影された『死亡遊戯』。残されたフィルムがもったいない、ということで新たなストーリーを付け足して製作されたのがコレ。映画スターのビリー・ロー(ブルース・リー)が国際シンジケート組織から仕事の契約を結ぶよう脅迫されて、という内容。リー本人が出ているのは「最後の戦い」のみ。他の「出演シーン」は過去作の出演シーンから拝借されて挿入されたもの。そのため、この映画を「ブルース・リー映画」として認めないファンもいます。

②代役
リーの代役(タン・ロンやユン・ピョウ)がなかなか頑張った映画。格闘シーン、ドラマシーン。特に格闘シーンはサモ・ハンが演出したことにより迫力のあるシーンになっています。ただ、ストーリー上は「リーが出演している」ということから、代役の顔がよく見えなくなるようにするために「夜のシーン」「顔をサングラスで隠しているシーン」「後ろ姿・横向き」が多い。

③悪役
「国際シンジケート組織」がストーリー上の悪役。大きいのかそうでないのかわからない規模の犯罪集団。世界中で暗躍し、2000人の芸能人、スポーツ選手を手荒いやり方で食い物にして搾取している、とのこと。ボスのドクター・ランド(ディーン・ジャガー)は気が短いハゲチャビン(ラストシーンに注目)。幹部のスタイナー(ヒュー・オブライエン)はしつこくビリーを追い回す。ボブ・ウォール、イノサント、池漢載、ジャバーは格闘シーンで活躍。

④戦い
最初に『ドラゴンへの道』の「リー vs. ノリス」。デートするビリーとアン(コリーン・キャンプ)が襲撃されるシーン、京劇の楽屋でビリーが襲撃されるシーン、マカオでの戦い(ランドや手下カールをビリーが攻撃)、九龍の倉庫・塔での戦い。公開当時は「塔での戦い」が話題になりましたが、『Bruce Lee in G.O.D 死亡的遊戯』などでその戦いをフルバージョンで見られるようになりましたので『死亡遊戯』での「塔のシーン」はむしろ短く、不十分な感じになってしまいました。

⑤コリーン・キャンプ
地獄の黙示録』『ポリスアカデミー2』などでおなじみの美人さん。『ポリスアカデミー2』では婦人警官「キャサリン・カークランド」の役。「拳銃男」タックルベリーと結婚する、結構重要な(?)役どころ。キャサリンのオヤジと弟はボクサーで、家でも殴り合い。それを見て大笑いするキャサリン、アゼンとするタックルベリー。コリーン・キャンプの健康的なイメージがよく出ている作品。

4.感想
多くの人が「最後の塔での戦い」に注目する映画。そちらの方は今となっては『Bruce Lee in G.O.D 死亡的遊戯』がオススメ。本物のリーとソックリさん(というほど似ていない)を使って作った作品。リーの代役であるというのをごまかすために画面が暗いシーンや横向き、後ろ向き、サングラスのシーンが多い。それなのにビリーがスタイナーに後ろから羽交い締めにされてソックリさんの顔がアップになってしまい「代役であるということ」「リーに似ていないこと」が思いっ切りバレてしまう。そういう強引なことをやってでもこの映画を完成させようとした製作陣の努力と熱意は認めなければならない(かもしれない)。サモ・ハンが格闘シーンの武術指導と出演(マカオでのカラテ大会のシーン)で活躍。ユン・ピョウもリーの代役として参加。『燃えよドラゴン』『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』でおなじみのロイ・チャオも出演。リーの残した格闘シーン、ソックリさんの頑張りぶり、ヒロイン(コリーン・キャンプ。テーマ曲 "Will This Be the Song I'll Be Singing Tomorrow? " も担当)、音楽に注目の傑作です。

「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube

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