なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『阿呆遊戯 ブルース・リーを探せ!』(2007年:ブリーズ・ルー)

「なつかしの香港映画ブログ」『死亡遊戯』を完成させるため「リーの代役オーディション」が開催される。ドキュメンタリーっぽい映画。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
ある映画会社が未完成の『死亡遊戯』を代役を使って製作しようとする。

2.キャスト
ブリーズ・ルー(オーディション参加者)
コール・キム(オーディション参加者)
サングラス男(オーディション参加者)

3.注目のシーン
①珍作
何とも楽しい映画。「映画製作の舞台裏」が楽しめます。タイトルが『阿呆遊戯』。ふざけたタイトル。「内容もふざけとるんとちゃうか?」と思った方。いい意味で裏切られます。ある映画会社の(マヌケな)スタッフが『死亡遊戯』を完成させるため、ブルース・リーの代役をオーディションで選ぼうとする。オーディションに集まったのはどいつもこいつもリーに似てない奴ばっかり。こんな連中の中から誰を選べというのか?

②オーディションの(ヘナチョコな)参加者たち
ブリーズ・ルー:カンフースター。代表作は『燃えよヘビ』。「ブルース・リーの映画は観たことがない」などとホザく自信過剰な奴。
コール・キム:役に恵まれない役者。「金八先生」と「腐ったミカン」を足したような顔。女マネージャーが彼を売り込もうとサポート。
ラージャ:医者。インド人? 役者になるのが夢なんだとか。
テリック・タイラー:中国人と白人のハーフ。「人種差別を嫌悪している」とのこと。どう頑張っても「リーの代役」にはなれない顔立ち。
トロイ・プーン:アジア系の役者。キメぜりふがある。
長州力みたいな奴(顔と体格が全然リーっぽくない)
サングラスでリーっぽい雰囲気を出してる奴(カッコつけ男)
オーディションに遅れてくる奴(遅れんなよ、タコ)

③オーディションの内容
・一次選考(セリフ読み)
・二次選考(カンフーの実技)
・三次選考(カメラテスト:トラックスーツ着用)

④演出
「役者の苦労」が描かれているシーンに注目。「マトモな役」かと思って撮影現場に行ったらものすごくいかがわしい撮影だったり、いつも決まった役(しかもチョイ役でバカにされているような役)をやらされたり。「芸能人になりたい人」はこの映画を観て「現実」を思い知ることになる、かもしれない。

4.感想
ドキュメンタリータッチのコメディ映画。『死亡遊戯』に関するマジメな作品だと思ったらコメディだった。最初観たときは「バカバカしい」と思ったんですが、改めて観ると、「映画に関する裏話的なシーン」が面白かった。『死亡遊戯』のオーディション。オーディションに集まったのはどう見てもリーの代わりが務まるようなタイプではない者ばかり。それなのに応募者は(なぜか)自信たっぷり(その姿がギャグになってます)。こんな連中の中から一体誰を選べと? 結局、本物の『死亡遊戯』も代役なのをゴマかすためにサングラスで顔を隠したり、アクションは代役の代役がやったぐらいなのだから、「サングラスをかけた顔がリーに似ている奴」を選べばよかったのでは? オーディションをやってるスタッフも超マヌケたち。センス無しの奴に選考する立場なんか務まるワケがない(実際、選ばれた候補者を見て、映画会社の偉い人がキレてしまう)。ツッコミどころがいっぱいの映画。オーディションに集まった連中のヘナチョコさ、レトロな雰囲気の映像、映画の撮影現場の舞台裏、オーディション参加者たちの「その後」に注目。笑いながらツッコミながら見ると楽しめる作品です。

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