なつかしの香港映画ブログ

香港映画の見所を紹介するブログ。リンクも楽しめます

なつかし香港映画:ブルース・リーのすべて「『燃えよドラゴン』関連情報:前編」(9)

「なつかしの香港映画ブログ」主演カンフー作が連続大ヒットし、ついにハリウッド作『燃えよドラゴン』に出演(リーのセリフ、アフレコ、共演者について)(前編)。

燃えよドラゴン(1973年、原題:ENTER THE DRAGON 龍争虎闘)
(内容)
少林寺の高弟リー(ブルース・リー)が「ミスター・ハン」という悪者が住む島に乗り込んで悪党どもと戦う。

「香港のブルース・リー」から「世界のブルース・リー」へ
あまりにもエピソードが多い『燃えよドラゴン』。アメリカ時代、ハリウッドから良いチャンスをもらえなかったブルース・リー。まずは香港でスターになってから再びアメリカ市場に挑戦する計画。『ドラゴン危機一発』『ドラゴン怒りの鉄拳』『ドラゴンへの道』が大ヒット。そしてついにブルース・リーの「コンコルド・プロダクション」と「ワーナー・ブラザース」の合作『燃えよドラゴン』が製作されることに。主役はブルース・リー(役名は「李振強」。リーが本を手にするシーンがあり、その本の表紙には「強振李者作書本」と書かれている)。しかし、最初の脚本ではローパー役のジョン・サクソンが主役の予定だったという。これまでの作品ではリーの声は別人によって吹き替えられたものであったが、この『燃えよドラゴン』での英語のセリフは全てリー本人の肉声、とのこと。その音声は同時録音もされていたが、完成作品はオールアフレコになっており、同録音源は現在、行方不明。また、本作のアフレコ中にリーは意識を失い卒倒。蘇生術で九死に一生を得るアクシデントに見舞われたという(不吉な予感)。

共演者1
海外俳優&香港オールスター的なキャスティング。ジョン・サクソンはカラテを習っているということで出演決定。黒人カラテ「ウィリアムス」役のジム・ケリーはロスで道場を経営している男。リーとはアメリカ時代にロスで知り合ったという。「ミスター・ハン」を演じたシー・キエン。役の上だけではなく、本当に少林拳をマスターしていたとか。リーの父親の李海泉とキエンは昔からの友人(リーはキエンのことを「叔父貴」と呼んでいたらしい)。諜報員「メイ・リン」を演じたベティ・チュンは役者ではなく歌手。あのベティ・ティンペイがその役を演じる予定もあったとか。オハラ役のボブ・ウォールはチャック・ノリスの親友。『ドラゴンへの道』でノリスに誘われて悪役を演じたのが評判となり、『燃えよドラゴン』にも出演することに(後に『死亡遊戯』にも出演)。

共演者2
この映画には後に香港映画を盛り上げる人たちが大勢登場。リーの妹(または姉)「スー・リン」を演じるアンジェラ・マオ。既に映画出演の経験があったアンジェラ。リーが撮影現場の彼女を訪ねて、スカウト。冒頭に行われる少林寺での試合でリーと戦うサモ・ハン。この頃はヘンに髪が長く、何となく不気味な印象(悪役での映画出演が多かった頃だった)。『死亡遊戯』に出演できなかった代わりとして出演。サモ・ハンは他の映画の仕事をしていたが、このシーンの撮影のためだけに香港に緊急帰国したという。リーの師匠役を務めたロイ・チャオ。後に『プロテクター』でジャッキー・チェン、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』でハリソン・フォードと共演。小型飛行機の操縦ができるため、島の空中撮影に協力したとか。

共演者3
端役、スタントマンとして後の香港スターが出演。ジャッキー・チェンが「リーが地下基地で戦うシーン」に登場。首を折られたり、プールに落ちる役。リーのヌンチャクがアクシデントでジャッキーの顔面に当たってしまい、リーはジャッキーに謝罪したとのこと。ユン・ピョウはハンの手下役。マジメにカラテの稽古をする役どころ。ラム・チェンインはウィリアムスにぶっ飛ばされるシーン、宴会のシーン、格闘大会でリーに蹴られたオハラを受け止めるシーンに登場。ムキムキマンを演じたヤン・スエ。台湾系のカンフー作に多数出演(「強いが最後には倒される役」が多い)。ヤン・スエ演じる「ボロ」に始末される役でマース(『ドラゴンロード』)、ウー・ミンサイ(『ウ・ミンサイの爆笑少林寺』)、チュン・ファット(『ファースト・ミッション』ほか)ら。スー・リン(アンジェラ・マオ)に急所を蹴られるジャッキーに似た男はウィルソン・タン。そのシーンにはタイ・ポー(『プロジェクトA』ほか)も登場。日本人では松崎真が力士役で出演。またリーがバク転するシーンではユン・ワーがリーのダブル(代役)を担当。ユン・ワーは宴会のシーンにもチョイ役で登場。

(予告編:YouTube

--------------------------------------

Amazonショッピングサイトへのリンクです。
燃えよドラゴン [Blu-ray]

映画ポスター 海外版 燃えよドラゴン

この続きはcodocで購入