「なつかしの香港映画ブログ」少林寺の高弟が寺の裏切り者と島で戦うカンフー映画。鏡の部屋、怪しげな女たち、サモ・ハン、ジャッキー。ストーリー、注目のシーンを紹介。
1.ストーリー
少林寺の高弟が「家族と少林寺の名誉」を汚した男と戦う。
2.キャスト
ブルース・リー(少林寺の武術家)
ジョン・サクソン(格闘大会の出場者)
ジム・ケリー(格闘大会の出場者)
アンジェラ・マオ(リーの妹)
シー・キエン(ミスター・ハン)
ボブ・ウォール(ハンのボディガード)
3.注目のシーン
①主役
かつてアメリカのTV番組『グリーン・ホーネット』で活躍したブルース・リー。主演映画を製作するため香港に帰国して大スターに。そしてこの作品『燃えよドラゴン』でかつて叶わなかった「アメリカ映画での成功」を収めることに。ブルース・リーの役は「リー」。「強さ」と「戦いの哲学」を持つ男。冒頭の少林寺での試合では関節技も披露。宿敵を追って、怪しい島に潜入。
②悪役
シー・キエン演じる「ミスター・ハン」。「少林寺の教え」に背いた男。なかなか危ない奴。どこの国に所属するのか不明の島を買って怪しい商売をしている。島には大勢の若者、怪しい女、リーの妹を見殺しにしたバァさん、筋肉ムキムキ男(ヤン・スエ)などが住んでいる。ただ、このハンという男。リーと戦うにはちょっと年を取っているような気がする。ハンのボディガードであるオハラ(ボブ・ウォール)はリーにとって憎い敵。リーとオハラの格闘大会での戦いに注目。
③格闘大会の出場者
リー、ローパー(ジョン・サクソン)、ウィリアムス(ジム・ケリー)、オハラ(ボブ・ウォール)が優勝候補。他に、中国人(トニー・リュー)、ニュージーランドのパーソンズ(ピーター・アーチャー)。ユン・ワーも出場者みたいな感じで宴会に出てましたが、試合するシーンは無し。出場者の戦いぶり&観戦するハンの表情に注目。
④戦い
「カンフーの凄まじさ」を見せる映画。冒頭のリーとサモ・ハンの試合、ローパーとウィリアムスがギャングや警官をぶっ飛ばすシーン、格闘大会での試合、地下工場でのリーの戦い、大乱闘、鏡の部屋での戦い。リーがヌンチャクを使うシーン、ハンが鉄の爪を使うシーンが特に印象的。
⑤香港スター
圧倒的な存在感のブルース・リー。他の出演者がかすんでしまうほど。この作品にはリー以外にも香港俳優が多数出演。後に「香港ビッグスリー」と呼ばれるサモ・ハン(冒頭)、ジャッキー・チェン(地下工場でリーに仕留められる役)、ユン・ピョウ(「朝のカラテ稽古」のシーン)。アンジェラ・マオ(主演を演じたカンフー作もあります)。ハンの手下役でラム・チェンイン、チュン・ファット、マース、タイ・ポー。諜報員役のベティ・チュンはかわいい人(しかしながら彼女が他の作品に出てるのを見たことがない)。ヒマがある人は出演者の顔を一人一人見ることをオススメします。
4.感想
この作品が日本で公開されたとき既にリーは亡くなっていました。香港のファンからすれば、おなじみのカンフースターがアメリカ映画で主演をする、ということで製作時には大いに盛り上がっていたのではないかと思われます。リーのカンフー作はいくつかありますが、スケールの大きさではこの『燃えよドラゴン』は最大でしょうね。この作品の最大の魅力は「怪しさ」。ミスター・ハンとかいう奴。島で何をやっているのか? ハンの周りにいる女たち。ウィリアムスが痛めつけられている姿を見て大笑いする(怖)。ハンの島に住む大勢の若者(ユン・ピョウもその一人)。地下に監禁されている連中(なぜ酔っぱらいを島にわざわざ連れてきた?)。リーのカンフーを堪能する映画ですが、ツッコミどころも多し。戦いのシーン、凄惨なシーン、女性の美しい姿が見られるシーン、怪しいシーン。「リーのカリスマ的な強さ」と「ハンの島で起こる怪しげな出来事」が魅力の傑作です。
5.シー・キエン
「ミスター・ハン」役であまりにも有名な人。本当に少林拳をマスターしている人なんだとか。出演作多数(悪役が多い?)。日本では『Mr.Boo!ミスター・ブー』(強盗団のボス)、『ヤング・マスター/師弟出馬』(警察官)、『アゲイン/明日への誓い』(『男たちの挽歌』のパート3。チョウ・ユンファ演じる「マーク」の叔父を演じた)が有名。貫禄十分な表情を見せながらもマヌケな目に遭う役どころだった『Mr.Boo!ミスター・ブー』がオススメです。
出演者の主な作品
ヤン・スエ:『複製人間ブルース・リー 怒りのスリー・ドラゴン』『大福星』。
アンジェラ・マオ:『女活殺拳』ほか。
「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube)
-------------------------------
Amazonショッピングサイトへのリンクです。