なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『ブルース・リー 死亡の塔』(1980年)「主な出演者」と「注目ポイント」

「なつかしの香港映画ブログ」相次いで死亡したカンフーの達人ビリー(ブルース・リー)とチンクー(ウォン・チェンリー)の「死の謎」を解くためにビリーの弟ボビー(タン・ロン)が日本で強敵と戦うカンフー・アクション映画。スピーディーな蹴り技が見せ場の作品です。

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ブルース・リー 死亡の塔』

1.ビリー・ローブルース・リー
格闘家。著書もある。名前が売れたせいか、挑戦されることが多い。友人チンクーが突然死し、涙する。その謎を探るため、来日。
(未だに根強いファンがいるスター。『グリーン・ホーネット』『ドラゴン危機一発』『燃えよドラゴン』『死亡遊戯』ほか)

2.ボビー・ロー(タン・ロン)
ビリーの弟。才能はあるが、修行を怠けがち。急死した兄の仇を取るため、来日。素早い蹴り技が得意。
(『死亡遊戯』でもブルース・リーの代役を務めた)

3.ルイス(ロイ・ホラン)
日本に住む西洋人。広大な土地を所有し、ライオンやクジャクを放し飼いにしている。その豪邸は「死の宮殿」と呼ばれており、チンクーから習ったカンフーで挑戦者と戦うのが趣味。負けた相手はライオンのエサに。
(「怪しい西洋人」を演じる役者だが、素顔はナイスガイ? 『スネーキーモンキー 蛇拳』では「インチキ宣教師」役でウォン・チェンリーと共演)

4.韓国人武道家(カサノヴァ・ウォン)
ビリーに挑戦する格闘家。どこの組織の者なのかは不明。挑戦に応じなければ家族に危害を加える、などとビリーを脅迫する卑劣な男。温室でのビリーとの一騎打ちはカンフー映画の歴史に残る戦い。
(蹴りを得意とするテコンドー系の格闘家。日本未公開作品に多く出演しているカンフースター。笑った顔は明石家さんまっぽい。)

5.チンクー(ウォン・チェンリー)
日本人。名前は「秦谷」(「秦谷」と書いて「チンクー」と読む? )。ビリーの友人でカンフーの達人。木刀と蹴り技が得意。誰かに狙われており、突然死。一体何があったのか?
(カサノヴァ・ウォンと同様、蹴りを得意とするテコンドー系の男。『スネーキーモンキー 蛇拳』ではアクシデントでジャッキーの歯を折ったという。『ドランクモンキー 酔拳』『天使行動』ほか。日本未公開作品に多数出演)

6.バンフー(ト・ワイ・ウォ)
ルイスの付け人で「片腕」の男。元は僧侶だったという。片腕ながら器用で、ルイスに影のようについて回る。いちいち何かしらワケありな表情をする正体不明な男。
(端役が多い役者。『少林寺木人拳』でジャッキー、ユン・ピョウと共演)

7.ターザン男(タイガー・ヤン)
「死亡の塔」の用心棒。豹柄のコスチューム。普段からその格好をしているのか、侵入者が現れた時にその姿に着替えるのかは不明。ボビーと一騎打ち。
(カンフースター。独特の風貌。『Mr.Boo!ギャンブル大将』ではサミュエル・ホイとポーカーをする男の役だった。アメリカのTVショッピングにも出たことがある)

8.(リー・ホイサン)
「死亡の塔」の用心棒。本当の僧侶なのかは不明。カンフー&武器を使ってボビーを襲うが、ツルツル滑ったりするドジなところも。
(カンフースター。ジャッキーやサモ・ハン映画でよく見かける役者で「強いが最後はやられる役」が多い。『プロジェクトA』での海賊役が有名。『少林寺三十六房』『燃えよデブゴン カエル拳対カニ拳』『ヤング・マスター/師弟出馬』など出演作多数)

コメント
ブルース・リーの登場シーンは『燃えよドラゴン』の未使用フィルム(ほんのわずか)&過去作の流用。公開当時、ファンはリーの出番の少なさにガッカリしたとか。しかしながら、素早いアクションと個性的な演出が光る、見せ場の多い内容。上記以外のキャラでは、冒頭でチンクーに挑戦する男、高僧(ビリーの師匠。ビリーと昔話をするシーンに登場:ロイ・チャオ)、高僧の弟子たち(ユン・ピョウなど)、チンクーの娘、ナイトクラブの楽屋と路上でビリーを襲撃する男たち、チンクーの棺を守る男たち(『ドランクモンキー 酔拳』のジャイアン、など)、ルイスに挑戦するイエン兄弟、エンジェル(ルイスの女。厚化粧だが、とても美しい。ボビーを毒針で始末しようとする:ミランダ・オースチン)、「死亡の塔」でビリーを襲うザコキャラの皆さん、ほか。アクション&珍シーンが楽しめる傑作。懐かしいTV版日本語吹替(ブルース・リーを担当した津嘉山正種の声が渋い)で観るのもオススメの傑作です。

ちょっとした情報
「ワケあり」な映画。監督は呉思遠。「ブルース・リーの未使用フィルムをタップリ使って制作しましょう」と話を持ちかけられて監督を引き受けたが、話が全然違った。「未使用フィルム」がわずかだったため、ほとんどがオリジナルの撮影に。日本公開版とは別に「韓国公開版」も存在。コチラの方はブルース・リーが登場せず、「ボビー」を演じたタン・ロン主演作になっています。日本のファンには日本版主題歌「アローン・イン・ザ・ナイト」「フォールン・ヒーローズ」が人気。TV初放送は1982年10月25日 、TBS「月曜ロードショー」(パラマウントから発売のエクストリーム・エディション版BDにそのときの吹替音声が収録されているとのこと)。

注目ポイント)オープニング(日本版主題歌「アローン・イン・ザ・ナイト」)、挑戦者と戦うチンクーとビリー(「湯気の立つ熱々のお茶」を飲みながら戦うチンクー。温室で戦うビリー。)、ビリーの師範の寺で拳法を習う青年(ユン・ピョウ)、回想シーン(リーの子供時代の映像)、チンクーの死亡記事、五輪真弓みたいなチンクーの娘、銀座のクラブと路上で戦うビリー(の代役)、チンクーの葬儀(チンクーの棺を守る男は『酔拳』の「食い逃げは厳禁」でおなじみのジャイアン)、ルイスの「死の宮殿」(ライオンとクジャク)、イエン兄弟の挑戦を受けるルイス、エンジェルの怪しすぎる誘惑、ライオン(の着ぐるみ)の襲撃、「片腕の男 vs ボビー」、「死亡の塔」での戦い(「血の池地獄」、ターザン男、僧、ラスボス)。    

「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube

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