なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『Mr.Boo! ミスター・ブー』(1976年)「主な出演者」と「注目ポイント」

「なつかしの香港映画ブログ」ドジでケチな私立探偵事務所の所長が助手たちに助けられ、様々な事件を解決するコメディ映画。マイケル、リッキー、サミュエルのホイ兄弟&かわいいテレサ・チュウが活躍する香港版「探偵物語」。個性的なキャラ、ギャグ連発の傑作です。

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Mr.Boo! ミスター・ブー』

1.ウォン(マイケル・ホイ)
私立探偵事務所「萬能私家偵探社」の所長。元警官でもある。事務所が赤字続きのためか、かなりケチケチしている。「総督と握手した写真」を顧客に見せて信用させるのがパターン。
ブルース・リーの死後、香港映画界を盛り上げた功労者。『ミスター・ブー』シリーズがヒット。ジャッキー・チェンとは『キャノンボール』『プロジェクトBB』で共演)

2.レイ(サミュエル・ホイ)
「萬能私家偵探社」の見習い。カンフーはできるがそれ以外はサッパリ。「空瓶からストローを抜く仕事」をクビになった経験あり。
(元々は歌手。『ミスター・ブー』シリーズ、『悪漢探偵』『皇帝密使』で大スターに)

3.フグ(リッキー・ホイ)
ウォンの助手。仕事の道具を忘れてきたりするなど、トボケた男。しかしそれなりに頭は働く。
(「香港の小松政夫」。『ミスター・ブー』シリーズ、『アーメン・オーメン・カンフーメン!』『霊幻道士』『皇帝密使』など。ジャッキー・チェンとは『プロジェクトA2 史上最大の標的』『奇蹟 ミラクル』で共演)

4.ジャッキーテレサ・チュウ)
ウォンの助手。かわいくて優しい女性。ケチなウォンにウンザリして、思わずブスッとした表情をしてしまうことも。
(これが映画デビュー作? 出演作はあるが、日本未公開作(?)が多い)

5.警部(リチャード・ン)
表向きは風俗店の手入れに力を入れるマジメな警官。しかし「裏の顔」が。長い顔が特徴。
(『五福星』シリーズの「チンケ(又はクレージー)」役で有名。『新ポリス・ストーリーpompom』『霊幻道士3 キョンシーの七不思議』では主役を演じた。ジャッキー・チェンとは『奇蹟・ミラクル』でも共演)

6.強盗団のボス(シー・キエン)
笑いながら人を脅す男。ちょっとドジ。手下たちはもっとドジ。マヌケな手下のせいで命取りに。
(『燃えよドラゴン』の「ミスター・ハン」で有名。ジャッキー・チェンと『ヤング・マスター/師弟出馬』、チョウ・ユンファと『アゲイン/明日への誓い』で共演)

7.スリの容疑者(陳劍雲:Chan Kim-Wan)
「ウォンのサイフをスリ盗った疑い」でウォンに追われる。ウォンのソーセージ・ヌンチャクに「ジョーズの歯」で対抗。
(「香港の岡村隆史」。出演作は多いが、ほとんどは端役か?)

8.詐欺師(郭利民:Ray Cordeiro)
テレビと冷蔵庫を月賦で買ったが、残りの代金を払わずトンズラしようとするヒゲ男。ウォンに尾行され、カンフー道場に逃げ込む。
(ディスクジョッキーとして香港では有名な方。『ミスター・ブー』シリーズの常連。作品の度に違うキャラを演じる)

9.巨人(蕭錦)
詐欺師を守るカンフー道場の男(こんなデカい男の兄貴はどんな奴?)。パンチを打つシーンに注目。
(「香港のジャイアント馬場」。『Gメン'75』にも出演)

10.万引き夫婦(ウォン・ハー&鄭少萍:Cheng Siu-Ping
厚化粧のモクさんが経営するスーパーで悪さする夫婦。「サイフを忘れた」などとトボケる。ダンナは「五獣拳」の使い手。ウォン&レイと対決するシーンが見せ場。
(ウォン・ハー:『ドランクモンキー酔拳』でジャッキー・チェンにぶっ飛ばされる男。『霊幻道士』ではキョンシー化してしまった。鄭少萍:『ミスター・ブー』シリーズでよく見かけるおばちゃん。『Mr.Boo!インベーダー作戦』ではクイズ番組に出演する「欲の深いオバハン」役だった)

コメント
キャラ、ギャグ、テーマ曲、日本語吹替が楽しい名作。ポンコツ探偵事務所にカンフー使いの男が入所。事務所の業績も上向きに(なるかな?)、という作品。個性派キャラがたくさん。上記以外にも、浮気男&その妻、強盗団のメンバー(マースら)、スーパーを経営するモクさん、スーパーの客(飲料を飲み逃げしようとする男、ほか)、映画館の支配人、カンフー道場の男たち(電話の受話器を握り潰す男、ちっこい男)、富豪の夫人(ダンナに隠れてコソコソ)、爆弾魔、西太后みたいな顔のオバチャン、ほか。マイケル・ホイの声を吹き替えた広川太一郎によると「つまらない映画」ということですが、個性的なキャラが次々に登場しますので退屈することはないと思います。好きなキャラ、シーンを自由に楽しむ娯楽作です。

ちょっとした情報
「何とか貧しさから抜け出したいがうまくいかない男」の悲しさを描いた映画。日本での初公開は「グリーン・ホーネット/電光石火」との同時上映。劇場公開は字幕で行われたと思うのですが、当時、鑑賞した方がこの映画を面白いと思ったかどうか。この作品が「伝説」となったのはTV初放送時(1981年5月2日、フジテレビ『ゴールデン洋画劇場』)。このときの日本語吹替はマイケル・ホイが広川太一郎、サミュエル・ホイがビートたけし、リッキー・ホイがビートきよし、シー・キエンが小林清志。かなりの豪華メンバーで、より楽しい内容に。字幕版もOKですが、日本語吹替が収録されているソフトで鑑賞するのがオススメ。

注目ポイントミスター・ブー(所長のウォン)のドジな仕事ぶり、浮気調査(ボロボロな靴)、財布スリを追跡(ソーセージ・ヌンチャク、鍋投げで対抗)、ウォンのポンコツ車(壊したら弁償)、横を見ることができるカメラ、ローンの取り立て、映画館に仕掛けられた爆弾、スーパー万引き事件(ウォン vs 五獣拳カンフーの使い手)、テレビの料理番組、浮気調査(ただでさえボロい車が再起不能に)、映画館で爆弾魔&武装強盗と対決、広川太一郎の吹き替え、サミュエルが歌うテーマ曲。 

YouTube)trailer

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