「なつかしの香港映画ブログ」役人に追われる「お尋ね者」白虎が凶暴化し、町の人たちを襲う。ユン・ピョウがキレまくってるヤバイ奴と戦う映画。あの「黄飛鴻(演:關德興)」も登場します。
1.タン(ユン・ピョウ)
洗濯屋の青年。臆病な男。客に脅されて洗濯代を払ってもらえないのが悩み。
(ジャッキー、サモ・ハンと共に「香港ビッグスリー」と呼ばれる。『チャンピオン鷹』『スパルタンX』『七福星』ほか)
2.タンの姉(リリー・リー)
気が弱い弟に厳しく指導。
(カンフースター。『ヤング・マスター 師弟出馬』でもユン・ピョウの姉を演じた)
3.フォン(レオン・カーヤン)
タンの兄貴分。ウォン師父の弟子でもある。タンに代わって洗濯代を取り立てるなど、頼もしい人。
(『モンキー・フィスト 猿拳』でもユン・ピョウと共演。『燃えよデブゴン6 豚だカップル拳』ではサモ・ハンと戦う役だった)
4.ウォン・フェイフォン師父(關德興:Kwan Tak-Hing)
「酔拳」の黄飛鴻。カンフーの達人であり、医者。変わった動きと道具でケガ人を治療。
(出演作多数の大ベテラン。「黄飛鴻」役と言えばジャッキー・チェンでもなければジェット・リーでもなく、この人。『燃えよデブゴン7 鉄の復讐拳』でも黄飛鴻を演じた)
5.女の子(唐晶:トン・チン)
ヘンな奴にからまれているところをタンに助けられる。タンとデートするシーンに注目。
(『ドランクモンキー 酔拳』でジャッキーの従妹を演じたことで有名。子役出身。コレが最後の出演作)
6.本部長(樊梅生:Fan Mei-Sheng)
警察。凶悪犯「白虎」による事件を調査。エラそうな態度で的外れな推理をしたり、ドジったり。笑いを取る役どころ。
(「エラそうなデブ」を演じる人。出演作多数。『ヤング・マスター/師弟出馬』ではジャッキーにおちょくられる役をコミカルに演じた)
7.ジャイアン(李春華:Lee Chun-Wa)
京劇の劇場スタッフ。タンを筋肉で脅して洗濯代を払わない、セコい奴。
(女優みたいな名前だが、筋肉を誇示する役どころの人。出演作多数。『ドランクモンキー 酔拳』での「食堂の用心棒」役でおなじみ。『死亡の塔』ほか)
8.タム師父(高飛:Phillip Ko Fei)
ウォン師父を目の敵にしている邪悪な男。
(出演作多数。主に悪役。『サイクロンZ』ではユン・ワーの手下役で笑いを取った。『キラー・ドラゴン/流星拳』『ファースト・ミッション』ほか)
9.暗殺者(フォン・ハックオン)
タムの手下。仕立屋に変装し、服の寸法を測るフリをしてウォン師父を攻撃。顔色が妙に白い。
(「香港の蟹江敬三」。出演作のほとんどが悪役か? 『燃えよデブゴン』『ポリス・ストーリー/香港国際警察』ほか)
10.白虎(袁信義:Yuen Shun-Yi)
お尋ね者。妻も殺人犯だったが、殺されて正気を失う。「鈴の音」に異常に反応。鈴を身につけている、というたったそれだけの理由でタンを襲撃。キレまくっているヤバい奴。
(『ドランクモンキー 酔拳』のオープニングに登場する男。『妖怪道士』シリーズでも悪役を演じた)
①コメント
個性的キャラがそろった名作。白虎が人を襲うシーンはホラー映画っぽい雰囲気。あのユン・ピョウが「気が弱い洗濯屋」の役。ビビったり、逃げ回ったりするシーンがコミカル。關德興が演じる「ウォン・フェイフォン師父」。「黄飛鴻」を長年に渡って演じてきた關德興のコミカルな動きに注目。上記以外のキャラでは、白虎の妻(元秋:Yuen Qiu。『カンフーハッスル』での「大家の妻」役で有名)、エラそうなケガ人(サン・クワイ。『ドランクモンキー 酔拳』の「鉄頭」)、フォン・ギンマン(「怒ってるオッチャン」役でおなじみの人。今回は「怒ってない」役)、本部長の部下(「寄り目キャラ」の魚頭雲:Yue Tau-Wan)、ほか。『ヤング・マスター/師弟出馬』と『ドランクモンキー 酔拳』の雰囲気を感じる映画。キレまくってる凶悪犯、フェイフォン師父、気の弱い洗濯屋といったキャラとアクションに注目の傑作。ただし、残酷シーン、気持ち悪いシーンには要注意です。
②ちょっとした情報
「ウォン・フェイフォン(黄飛鴻)」を演じた關德興(クワン・タッヒン)。飛鴻役を少なくとも77本の映画で演じたことによりギネスブックに登録されているそうな。戦時中は抗日運動に参加し、反日プロパガンダを行っていたため日本軍に追われる賞金首となったとのこと。黄飛鴻は実在の伝説的な人物だが、關德興もまた映画の題材にされるようなエピソードが多そうな「伝説的な人物」と言えよう。
(注目ポイント)
白虎の暴れっぷり、やたらビビるタン(コミカルな演出)、タンの姉ちゃん(強い女)、フォンの「男気」、ウォン・フェイフォン師父の達人ぶり、セコいムキムキマン(洗濯代をゴマかして払おうとしない。その報いは?)、マヌケすぎる本部長、仕立屋に襲われるウォン師父、タンが女の子とデートするシーン(ドキドキ。違う意味でもドキドキ)、最後の戦い(「白虎 vs. ウォン師父&タン」)。
「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube)
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