なつかし香港映画：『モンキー・フィスト猿拳』（1979年）「主な出演者」と「注目ポイント」

「なつかしの香港映画ブログ」インチキな暮らしをしている二人組が危険な「お尋ね者」の弟子になり・・・。ユン・ピョウの出世作。愉快なキャラ、コミカルなカンフーシーンが見せ場の映画です。

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１．レイ（右：ユン・ピョウ）＆マー（レオン・カーヤン）
詐欺師。どうやら「いとこ」同士らしい（「叔母が同じ」のセリフ）。役人まで巻き込む手の込んだトリックで人を騙す悪者。食堂で腕の立つ男を挑発して・・・。
（ユン・ピョウ：人気スター。女性人気ではジャッキー・チェンより上か？　『チャンピオン鷹』『スパルタンX』ほか。レオン・カーヤン：カンフースター。元々カンフーの心得が無かったため、この作品に出るためにトレーニングを受けた、とか。『ツーフィンガー鷹』でもユン・ピョウと共演）
２．デブゴン（サモ・ハン・キンポー）
物乞い。レイとマーにつきまとう。カンフー（ゴミ拳、猿拳）の使い手でもある。
（ジャッキー、ユン・ピョウと共に「香港ビッグスリー」と呼ばれる。『燃えよデブゴン』シリーズ、『五福星』シリーズで主演。ブルース・リーの遺作『死亡遊戯』の完成にも協力）
３．モードウ（ラウ・カーウィン）
食堂でタダメシを食おうとしたレイとマーをぶっ飛ばす。弟子入りを強引に申し入れてきたレイとマーを指導。
（「サモ・ハン映画」でおなじみ。悪役や「ちょっとズルい奴」を演じる。『燃えよデブゴンカエル拳対カニ拳』『ガッツ・フィスト魔宮拳』ほか）
４．役人（カール・マッカ）
詐欺の疑いでレイとマーを取り調べる。オーバーな演技で笑いを取るシーンが見せ場。
（サモ・ハン作品でよく見かけるコメディアン。『悪漢探偵』シリーズ、『痩せ虎とデブゴン』ほか）
５．古トラ（マース）
モードウを追う役人。カンフーでモードウと一騎打ち。
（スタントマン。出演作多数。ジャッキー・チェンやユン・ピョウらと共演した『ドラゴンロード』『プロジェクトA』ほか）
６．バクチ屋（何柏光：Ho Pak-Kwong）
レイとマーに商売を台無しにされて「トホホ」な結果に。
（出演作が異常に多い人（本人も覚えてないと思う）。多くはこの作品のような「オッチャン」役か？　『ドラゴンロード』『チャンピオン鷹』『新ポリス・ストーリー Pom Pom』ほか）
７．男（チュン・ファット）
市場でショバ代を要求するチンピラ集団に抗議する男。他にも「バクチ屋の用心棒」「通りすがりの男」の役で出演（同じ人物が複数のキャラで出演とは珍しい。経費節約のため？）。
（悪役が印象的。「正義の人」を演じることも。『新ポリス・ストーリー Pom Pom』『ファースト・ミッション』『霊幻道士完結篇最後の霊戦』ほか）
８．二人組（リー・ホイサン（左）＆王光裕：Wang Kuang-Yu）
モードウを追う謎の二人。顔が白い男は「オネェ」っぽい感じだが、なかなか強い。
（リー・ホイサン：コミカルな役者。悪役を演じるときは情けないやられ方をすることが多い。『死亡の塔』『プロジェクトA』など。王光裕：出演作が多い。『拳精』『龍拳』ほか）

①コメント
『燃えよドラゴン』にチラッとだけ映ったり、『少林寺木人拳』ではチンピラ役だったりのユン・ピョウがこの作品でようやくブレイク。しかしながら、「詐欺師」の役。不幸な目に遭ってもあまり同情できないキャラ。サモ・ハン作品でおなじみの人たちが多数登場。チョイ役でラム・チェンインも出てます。ヒロイン的な女優がいないのが少し残念。上記以外のキャラでは、冒頭でレイとマーに騙される質屋、市場でショバ代を要求するチンピラ（レイとマーに倒されるシーンに注目）、バクチ屋の用心棒、エキストラの皆さん、ほか。キャラに親しみを感じにくい作品。個人的にはトホホなバクチ屋のオッチャン（何柏光）が面白かった。カンフー、笑い、個性的なキャラに注目のユーモラスな傑作です。

②ちょっとした情報
『燃えよデブゴン5』という別タイトルも。日本語吹替でTV放送されたこともあるとか（観たい）。

（注目ポイント）
ワルだけどドジなレイ＆マー（人を騙そうとしてトチる、ぶっ飛ばされる、など）、キャラ（個性的なキャラが多数登場。端役にも注目）、モードウの強さ（役人、追っ手らと戦うシーン）、モードウからレイ＆マーがカンフーを習うシーン、強くなったレイ＆マーの腕試し（恐喝屋、バクチ屋の連中をぶっ飛ばす）、レイがデブゴンからカンフーを習うシーン、決着戦。

「Fortune Star Media」が提供する予告編（YouTube）

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