なつかし香港映画：『ポリス・ストーリー香港国際警察』（1985年）「主な出演者」と「注目ポイント」

「なつかしの香港映画ブログ」香港警察の刑事チェン・カクー（ジャッキー・チェン）が法を悪用する犯罪者グループと戦うアクション映画。デパートでの戦いなど迫力のある場面がいっぱいの激しい内容です。

f:id:wcwgold:20191227222702j:plain — ポリス・ストーリー香港国際警察

主な出演者たち

１．チェン・カクー（ジャッキー・チェン）
香港警察の刑事。犯罪に体当たりで取り組む「根性の男」。電話の受話器やイスを器用に使うこともできる万能型。チュウの犯罪組織を追う。
（「笑い」よりもアクション指向の男。『サンダーアーム/龍兄虎弟』では重傷を負った。『スパルタンX』『ラッシュアワー』ほか）

２．メイ（マギー・チャン）
チェンの恋人。かわいいがドジ。スクーターとは相性が悪い。気が強く、ケーキをチェンにぶつけるシーン、デパートで体を張った活躍を見せるシーンに注目。
（「ジャッキーの恋人役」でおなじみ。続く『ポリス・ストーリー2/九龍の眼』『ポリス・ストーリー3』でも同じ役を好演。『プロジェクトA2 史上最大の標的』ほか）

３．キム刑事（マース）
チェンの同僚刑事。「やらせ」の襲撃をトチるなど、何かとドジな人。
（スタントマン。脇役が多いが、『ドラゴンロード』では準主役。『モンキー・フィスト猿拳』でのヒゲ姿は意外にカッコ良かった）

４．署長（ラム・コーホン）
香港警察のエラい人。「法を守る」のがモットー。「身内であっても甘い顔はしない」というほどの「法の番人」。情けを見せるときもある。ダーツが下手。
（『ポリス・ストーリー2/九龍の眼』でも署長役）

５．チュウ・タオ（チュウ・ヤン）
麻薬を主に扱う犯罪組織のボス。40代後半（50代に見える。49歳50ヶ月とか？）。荒っぽい手下、小賢しい弁護士に守られている。甥のダニー（フォン・ハックオン：香港の蟹江敬三）は配下の殺し屋。
（元々は映画監督。『ポリス・ストーリー2/九龍の眼』でもチュウ役。『ツイン・ドラゴン』ではジャッキーの伯父、『デッドヒート』ではジャッキーの父役だった）

６．サリナ（ブリジット・リン）
チュウの秘書。逮捕され、検察側の証人になろうとしたことでチュウから命を狙われる。
（ジャッキーとは『ドラゴン特攻隊』でも共演。体を張ったアクションをする度胸の持ち主）

７．ジョン（チャーリー・チョウ）
チュウの手下。ネチネチとした性格で悪知恵を働かす男。『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』にも登場。
（『ポリス・ストーリー』シリーズでの「メガネを割られる男」として有名。『皇帝密使』ほか）

８．ウォン警部（トン・ピョウ）
チェンの上司。部下を大切にしつつ、署長にもゴマをする。ちょっとズルい「お調子者」。
（プロ騎手から競馬評論家・俳優になった人。『ポリス・ストーリー』シリーズ、『奇蹟　ミラクル』『レッドブロンクス』でジャッキーと共演。『新Mr.Boo!アヒルの警備保障』にはチョイ役で登場。「トボケたオッチャン」の役が似合う。『奇蹟/ミラクル』での詐欺師役が一番イメージに合っていたような気がする）

①コメント
「ジャッキー映画の最高傑作」と呼ばれる作品。アクションが派手で危険。バラック村を突っ走るシーン、ラストのデパートのシーンが特に有名。しかし危険すぎるアクションは考えもの。演出がエスカレートすると命を落としかねないことまでするようになってしまう。やはり映画は「人間の魅力」で勝負するものであって欲しい。そういう点でこの映画はブリジット・リンがオススメ。ナマイキな雰囲気の「サリナ」。悪と縁を切るために戦うシーンが感動的。他にも、チュウのエラそうな弁護士（ラウ・チーウィン）、駐車スペースをチェンにドリフトで取られる男（マイケル・ライ）、情報屋（タイ・ポー）、など。危険なアクション、笑い（地方の警察署に左遷されたチェンが電話芸、インスタントラーメン芸を披露するシーン、ほか）が詰め込まれた傑作です。

②ちょっとした情報
バート・レイノルズ、クリント・イーストウッド、シルベスター・スタローンらがこの作品を高評価。イーストウッドはジャッキーに『ダーティハリー5』へ出演依頼（残念ながら実現せず）。格闘シーンに登場したデパートは九龍にある「永安百貨」。大勢のエキストラを動員し、営業時間外に撮影されたため、そのシーンの完成に2ヶ月かかったとか。数種類のバージョンが存在。日本公開バージョンが最も長い（オープニングで香港の街並みをバックに主題歌が流れ、香港警察への敬意が英文で表示されるバージョン）。人気作のため「日本語吹替」にも複数のバージョン（声優が違う）。フジテレビでのTV初放送は1987年10月10日『ゴールデン洋画劇場』（DVD、BD収録）、テレビ朝日での初放送は1995年10月22日『日曜洋画劇場』。

（注目ポイント）ジャッキーの歌う「英雄故事」、誕生日にはケーキを顔にのせる習慣がある香港警察、麻薬の取引現場での激しい銃撃戦と追跡（バラック村を突っ走る）、チュウを裁く法廷、チェンの電話芸とインスタントラーメン芸、デパートでの戦い（ボスの甥らとの激しいバトル、体を張ったアクションを見せる女優たち、法を盾に罪を逃れようとする弁護士、メガネ男にパンチ）、エンディングのNGシーンと「鳴謝：三菱汽車」。

「Fortune Star Media」が提供する予告編（YouTube）「英雄故事」が流れるオススメ映像。