なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『少林寺木人拳』(1976年:ジャッキー・チェン、カム・コン)

「なつかしの香港映画ブログ」青年が二人の師匠から技を習って宿敵と対決するカンフー映画。「木人」の試練、かわいいドリス・ロン。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
少林寺で修行する「しゃべらない青年」が二人の師匠からカンフーを習って宿敵を捜す。

2.キャスト
ジャッキー・チェン(青年)
カム・コン(悪人)
ドリス・ロン(食堂の娘)
ユン・ピョウ(チンピラ)

3.注目のシーン
①主役
ジャッキー・チェン演じる「しゃべらない青年」が主役。なんとも地味なキャラ。つらい過去があったため口が利けなくなった、という設定。役名も「だんまり」「口なし」など、ビデオやテレビ放送によって違う(「青年」で統一したい)。

②悪役
カム・コン演じる「ファツー」という男はチンピラ集団「青龍白虎派」のボス。かつて暴れ回ったファツー。今ではカンフーを悪用した罰で少林寺の洞窟に監禁されている。食事と酒をもらった礼として「青年」に必殺カンフーを伝授する。

③登場人物
魅力的なキャラが二人。「青年」にカンフーを教える尼僧。カンフー(「蛇意八歩」)だけではなく「カンフーの心得」も青年に教える重要な役どころ。もう一人は「食堂の娘(ドリス・ロン)」。無銭飲食をする「青龍白虎派」にイヤガラセされるが青年に助けられる。出番は短いが、ドリスのキュートな顔立ちに注目。ユン・ピョウが「青龍白虎派」のチンピラ役、ジャン・ジン(『ドランクモンキー 酔拳』でおなじみの太っちょ)が食堂の息子役で出演。

④戦い
「青年」が「木人」に挑戦するシーン、「青龍白虎派」を蹴散らすシーン、ラストの「因縁の敵」との決着戦が見せ場。正統派カンフーを見ることができます。

⑤演出
「木人」で有名な映画ですが、オープニングでジャッキーがカンフーの型(龍 蛇 虎 豹 鶴)を見せるシーンも見応えあり。他にも、尼僧がカンフーを教えるシーンでワイヤーアクションっぽいヘンな動きがあったり、「青年」が「水くみの修行」をするシーンで「それはムリやろ」と思うようなアクションがあったり。シリアス劇ながら、ちょいちょいツッコミどころが。

4.感想
ストーリーはよくある復讐モノ。この頃のジャッキーは整形する前。しかも「口が利けない青年」の役。その設定がよくなかったのか、香港では1週間で打ち切りとなり、興行的には失敗だったとか。全般的にシリアスな作品であるものの「笑えるシーン」もあります(坊さんから酒を盗んだのがバレるシーン、ほか)。「木人」が登場する個性的な作品ですが、後に見られる「ジャッキー・カンフー作の基本」はしっかり入っています(最初は普通の青年。師匠と出会って一気に強くなる。そして強敵と戦う、というパターン。たぶんカンフー映画の脚本を書くときに使われる「雛形」があるのだと思われます)。見所が多い名作。個人的にはドリス・ロンとユン・ピョウが出てるシーン、尼僧からカンフーや教訓を習うシーンが気に入っています。親のかたきを捜す「青年」。「因縁の対決」に注目です。

「Fortune Star Media」が提供する予告編(YouTube

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