なつかしの香港映画ブログ

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なつかし香港映画:『新Mr.Boo!アヒルの警備保障』(1981年:ホイ兄弟、ウォン・チョーシー)

「なつかしの香港映画ブログ」香港のドジな警備会社が事件に取り組むコメディ映画。トイレのスッポン、電流仕掛けマット、ヤラセの逮捕劇。ストーリー、注目のシーンを紹介。

1.ストーリー
ちょっぴりマヌケな警備会社がさまざまな事件を解決する。

2.キャスト
マイケル・ホイ(警備員)
サミュエル・ホイ(警備員)
リッキー・ホイ(警備員)
ウォン・チョーシー(難民)
リー・ホイサン(泥棒)
フォン・ツイファン(社長の息子)

3.注目のシーン
①主役
主役はマイケル・ホイ演じる警備会社の「チャウ隊長」とリッキー・ホイの「ロン」。「チャウ隊長」は実にエラそうな男。そのくせ、ドジで横暴で時代遅れでホラ吹き。会社の嫌われ者。「ロン」は新米警備員。視覚、身長の問題で警察官になれなかった男。チャウ隊長をおだてて入社。夢は、カッコよく悪者を捕らえて女性にモテること。

②悪役
コメディな映画。悪役もドジだったり、コミカルだったり。造船所の窃盗犯、銀行強盗、チャウを襲う強盗、遺体から貴重品を盗もうとする連中、展覧会に侵入する泥棒グループ。面白いのが「ヘンな二人組」。悪巧みをするけど偶然にチャウに阻止されて犯行をいつもトチる。ストーリーに関係なく登場して笑わせてくれます。「二人組」の一人は『Mr.Boo!』シリーズでおなじみの「グラサンヒゲ男」。毎回、妙に印象的な役を演じてます。

③キャラ
キャラクターが楽しいのが『Mr.Boo!』シリーズのいいところ。一押しは難民の女の子「チャン」役のウォン・チョーシー。ロンが一目惚れしたほどのかわいらしさ。他にも、社長の息子役のフォン・ツイファン(『五福星』シリーズの「ヒゲ」。この作品ではヒゲが無いため、別人に見える)、ジャッキー・チェンプロジェクトA』の海上警察司令官役で有名なラウ・ハクスン(船上パーティの出席者役)、『ポリス・ストーリー 香港国際警察』のトン・ピョウ(競馬の実況役)ほか。

④笑い
エラそうなチャウ隊長がドジるシーンを楽しむ映画。「エラそうにする(前フリ)。そしてドジる(オチ)」のパターン。ドジりながら犯罪と戦う「ウォン警備会社」の人たち。警備会社で行われる珍講習(電流仕掛けマットの使い方、パラシュートで降下訓練、自動車運転テスト(「口が曲がった教官」にも注目)、散弾銃で脅された場合の対処法)、チャウがトイレのスッポンで坂を転げ落ちるシーン、船上パーティーの警備でカニを食べるシーン、チャウ隊長と副隊長(サミュエル・ホイ)が展覧会に忍び込んだ泥棒に追われるシーンが特に面白くてオススメ。

4.感想
香港発のギャグ連発映画。香港初公開時はジャッキー・チェンの『ヤングマスター 師弟出馬』を抜くヒットだったとか。「ドリフ大爆笑」のようなギャグ連続の内容で、「もしも・・・こんなドジな警備会社があったら・・・」といった感じ(ただ、「押し寄せる難民をどうやって助ける?」という深刻なテーマもあります)。マイケル・ホイとリッキー・ホイが中心となって進むストーリー展開。サミュエル・ホイはイヤな役目を上司(チャウ)から押しつけられてウンザリする「副隊長」の役(兄弟一ハンサムなサミュエル。今作ではカッコいい役ではなかった)。チャウたちのどんくさい仕事ぶり(造船所の窃盗事件、船上パーティーの警備、展覧会の警備など)を楽しむ映画。DVD収録の広川太一郎の吹き替えも楽しい。

メモ
・この映画のようにギャグを連発する作品は(当時香港では)「ダック・ムービー」と呼ばれた
・一ヶ月以上に渡ってアメリカロケ
・ホイ兄弟の実父・許世昌が警備会社の社長役で出演

YouTube)trailer

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