「なつかしの香港映画ブログ」明を支持してボロボロにされた青年が少林寺で修行して清朝の将軍と対決する。「サンダ」というキャラ、「三十五房」でのユニークな修行、一連の決着戦に注目のカンフー映画です。
１．リュー・ユウダ（リュー・チャーフィー）
海産物屋の息子。明派のホー先生の元で学ぶ。町で余計なことを言ってしまい、清のタンから目を付けられてしまう。少林寺に入門して、「サンダ」に名が変わる。
（リー・リンチェイ、カーター・ワンと並ぶ「少林寺カンフー作」のスター。『孔雀王』にも出演している）
２．ホー（韋弘：Wai Wang）
明を支持する男。ユウダの先生。
（出演作多数。『燃えよデブゴン4 ピックポケット!』ほか）
３．イン将軍（ラウ・カーウィン）
反清派。清のティエン将軍に立ち向かうが・・・。
（『燃えよデブゴン 豚だカップル拳』などの「サモ・ハン映画」でおなじみの人。『ガッツ・フィスト 魔宮拳』でもリュー・チャーフィーと共演）
４．僧（ユエン・シャオティエン）
少林寺の僧。「三十五房」のうちの一つでカンフーの型を指導。サンダが多くの僧からたくさんのことを学ぶ一連の修行シーンがこの映画の大きな見せ場。
（『スネーキーモンキー 蛇拳』『ドランクモンキー 酔拳』でジャッキー・チェンと共演。『スリーピング・モンキー/睡拳』ほか）
５．戒律院の住持（リー・ホイサン）
少林寺の僧。異例の速さで修行をクリアしていくサンダの精神とカンフーの腕を試そうとする。
（コミカルな悪役が多い人。『燃えよデブゴン カエル拳対カニ拳』ではユーモラスな「カニ拳」を使う男、『プロジェクトA』では海賊を好演）
６．タン（ウィルソン・タン）
清のティエン将軍の部下。反清派を弾圧するため、ユウダの父が経営する海産物屋を徹底捜索。数年後、修行を終えたサンダと対決。
（カンフー映画に多数出演。『燃えよドラゴン』でアンジェラ・マオに急所を蹴られた男？）
７．チェン（チェン・ウーロン）
清の将軍。反清派を弾圧。サンダとの対決に注目。
（目に特徴がある男。主に悪役を演じる。『プロジェクトA』『プロジェクトA2 史上最大の標的』ほか）
８．ティエン（ロー・リエ）
清の将軍。反清派に容赦しない男。ラストでのサンダとの対決はカンフー映画史上に残る名シーン。
（悪役が多い人。出演作多数の大ベテラン。リュー・チャーフィーとは『ガッツ・フィスト 魔宮拳』でも対決。『ドラゴン太極拳』での「金魔王」役も有名。『奇蹟 ミラクル』『ポリス・ストーリー3』ほか）
①コメント
実在の人物「サンダ」の映画。ストーリーはカンフー映画にありがちな「復讐モノ」。強い悪役がいて、主人公が修行して対決する、というもの。その修行シーンと対決シーンのレベルが高い映画。リュー・チャーフィーはコミカルな演技ができる役者。そのため、修行シーンでも彼のユーモラスな雰囲気が出ていて、悲壮な感じがあまりしない。結果、見やすい内容になっています。上記以外のキャラでは、ユウダの同級生たち、ユウダの父、少林寺の僧たち、ティエンの手下たち、町の若者（清の高圧的な態度に反感を持つ者たち。鍛冶屋、竹細工職人、米屋の青年がサンダの強さに憧れて、彼を慕う。後に弟子になった彼らはサンダ同様、実在のキャラ）、エキストラの皆さん。どこかで見たような顔もチラホラ（マニアックなファンの方は細かいところまで見るともっと楽しめるかも）。カンフー、キャラ、個性的な修行が楽しめる不朽の名作です。
②ちょっとした情報
監督はラウ・カーリョン。数々の名作を監督し、1986年にはリー・リンチェイ『阿羅漢』も監督。役者としても活躍。ジャッキー・チェン『ツイン・ドラゴン』（1992年）では「気功術を使う医者」（チョイ役出演）、『酔拳2』（1994年）では愛国心を持つ軍人を演じた。1978年作の『少林寺三十六房』。日本では1983年に劇場公開。TV初放送は1985年1月12日、フジテレビ「ゴールデン洋画劇場」。DVD等にはそのときの日本語吹替音声収録。
（注目ポイント）
オープニング（リュー・チャーフィーのカンフーの演武＆テーマ曲『Shaolin Fighter（ショウリン・ファイター）』）、ユウダがボロボロにされるシーン、「三十五房」での個性的な修行（食堂に行くときに水に浮かんだ木を渡る、水くみ、洗濯、鐘つき、ほか）、戒律院の住持への挑戦、下山したサンダの戦い（vs. タン、チェン、ティエン）。
（YouTube）trailer
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