「なつかしの香港映画ブログ」ラジオ声優が恋人を助けるために「幽霊島」に乗り込む。アラン・タム＆オリヴィア・チェンのホラーテイストなコメディ映画。「幽霊島」での出来事、コメディなシーンに注目です。
１．三人の夫（姜大衛：David Chiang、王青：Wong Ching、黃百鳴：Raymond Wong Pak-Ming）
アイリーンと結婚した男たち。俳優、ギャングのボス、神父の順にアイリーンと一緒になるがヘンな死に方をしてしまう。アイリーンを幸せにするため、アランを彼女の「新しい夫」にしようとする。
（姜大衛：「俳優」役。アクション映画に多数出演。『天使行動』ほか。王青：「ギャングのボス」役。いかつい表情の男。アクション映画に多数出演。『拳精』ほか。黃百鳴：「神父」役。『悪漢探偵』ほか）
２．アラン（アラン・タム）
ラジオの声優。「三人の亡霊」に気に入られて、その導きでアイリーンと出会う。
（音楽界の大スター。『サンダーアーム/龍兄虎弟』でジャッキー・チェンと共演。『アラン・タムの怪談・魔界美女物語』『十福星』ほか）
３．アイリーン（オリヴィア・チェン）
結婚運のない女。３回結婚して、夫がすべて変死。その度に遺産が入ってカネ持ちにはなるが、孤独にもなっていく。
（「ミス香港」。これが映画デビュー。『冒険活劇 上海エクスプレス』ほか）
４．デカパン（エリック・ツァン）
アランの仕事仲間。「三人の亡霊」にイタズラを仕掛けられたり、アランを守ろうとしたり。コミカルなドジキャラ。
（『香港発活劇エクスプレス 大福星』での「チビ」役でおなじみ。からかわれたりする「イジられキャラ」。映画監督としても活躍）
５．ウソツキ幽霊（韓國材：Hon Kwok-Choi）
生き返りを企む霊。アランが死ねば自分が生き返れる、と思っている。そのためアランを騙して危険な「幽霊島」に行かせようとする。
（チンピラ役が多いような気がする人。『ドラゴン怒りの鉄拳』『帰って来たドラゴン』『ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳』ほか）
６．鬼王の娘
鬼王の美しい（？）娘。ヒッチハイクするデカパンを車に乗せたことがキッカケでデカパンを愛する。
７．鬼王（劉一帆：Lau Yat-Fan）
「幽霊島」のボス。「死者が復活する日」にパーティーを主催。今回は「仮装パーティー」だそうで、「一番巧く人間に変装した者」に賞品として「エアコン付きデラックス棺桶」を与える予定。
（見た目が金子信雄っぽい。日本未公開作に多数出演）
①コメント
なかなか面白いコメディ。香港映画お得意のホラーとコメディを合体。アラン＆オリヴィアの美男美女コンビを中心にいろんなキャラが頑張る内容。エリック・ツァン演じる「デカパン」。デカパン？ 「デカいパンツ」という意味？ ちっこいデカパンがコロコロ走り回ったり、イタズラされるシーンが楽しい（エリック・ツァンはアメリカ映画で言えばダニー・デヴィートみたいな「いじられキャラ」かな？）。上記以外のキャラでは、俳優を狙うスナイパー、「ギャングのボス」の手下たち、ウソくさい易者（アイリーンをさらに落ち込ませる奴）、「死の使い」（石燕子：Sek Yin-Tsi）、お手伝いさん（鄭少萍：Cheng Siu-Ping。『ミスター・ブー』シリーズでおなじみのオバチャン）、「幽霊島」の化け物たち（トム・サビーニの特殊メイク）、ほか。コミカルな演出、「幽霊島」での騒動が楽しい娯楽作です。
②ちょっとした情報
珍作ですが、二本立てで日本でも劇場公開されました。同時上映は『スペクターX』（サミュエル・ホイ、カール・マッカ、シルヴィア・チャンが登場する『悪漢探偵』シリーズの第四弾）。このときの映画チラシは裏表１枚のもので、今となっては貴重品（？）。ただ、非常に残念なことに日本版DVDがリリースされていない。ビデオデッキをお持ちの方はヤフオク等でVHS版を入手されては？。
（注目ポイント）
アイリーンの美しさ、アイリーンの夫たち（ヘンな死に方をする気の毒な人たち）、デカパンが三人の亡霊からイタズラされるシーン（「座れないイス」など）、愛し合うアラン＆アイリーン、アランを追って「幽霊島」へ向かうデカパン＆三人の亡霊、「幽霊島」の住民たち（特殊メイクにも注目）、恐怖の出来事。
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