「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキーが総督の息子を演じ、悪党集団、裏切り者と対決するカンフー映画(1977年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。
(YouTube)予告編
予告編の内容(画像は全て予告編から)
(To Kill With Intrigue)
1.時代劇
ジャッキー主演の時代劇。個人的に気に入っている作品ですが、ジャッキー自身は撮影で鼻を骨折したり、ロケ現場が寒すぎたりといった理由でこの作品が嫌いらしい(「ストーリーが複雑でわかりにくい」という不満もあるそうな)。内容は、ジャッキー演じる総督の息子「小雷」が残忍な敵、卑劣な裏切り者と戦う話。「焼きごてのシーン」が特に有名。
2.一家
中国江南地方の総督。今日はめでたい誕生日。大勢がお祝いに出席。しかし、過去の戦いで恨みも買っている。
3.恋人
旧敵「花蜂党」が家族に復讐にやってくると知って、小雷は家族と妊娠中の恋人、千々(ユー・リンロン)を守ろうとする。自分が殺されても苦しまずに済むように小雷は千々にワザと冷たくし、自分の元から去るように言いつける。そして、小雷は彼女を友人の金川(シン・イルリョン)に預けるが・・・。
4.襲撃
花蜂党が総督一家を襲撃。花蜂党は「敵を皆殺しにする」のがいつものパターン。使う武器はカワイイが炎を使って攻撃するなど実に残忍。女リーダーの丁(シュー・フォン)は総督に強い恨みを持ち、カンフーで小雷を圧倒。
5.愛
丁に倒された小雷。意識が朦朧とした状態で千々と間違えて丁を抱く。抱かれたことで小雷を愛してしまう丁。丁の総督一家に対する恨みはどこかへ行ってしまったようだが、小雷の愛は千々にある。
6.殺し屋
殺し屋集団の「血雨党」。懸賞金を狙って小雷を襲う。
7.兄弟分
飛竜警備隊の隊長と知り合いになった小雷。互いの「男気」で兄弟分に。盗まれた宝を追う警備隊をフォロー。警備隊の戦いぶり、宝を盗んだ犯人の正体もこの映画の重要なポイント(かもしれない)。
8.報復
血雨党が再び小雷を襲う。一人で大勢と戦い、負傷(襲撃隊のメンバーでチェン・ウェイロー(陳慧樓)が登場。チェンは後『クレージー・モンキー笑拳』でジャッキーに笑拳を伝授する役どころを好演)。
9.修行
実は最悪の裏切り者だった金川。自分の欲望のためなら友人のフリもする男(邪魔者を消すために罠を仕掛け、人の恋人を奪う卑劣さ)。金川と戦うために修行する小雷。しかし、カンフーの腕はまだまだ未熟。丁が稽古を付けることに。丁に負けるたびに小雷はキツイ罰を与えられる(焼きごて、焼いた石など)。
10.最終決戦
「成龍拳」の「虎の巻」で修行した小雷が金川と戦う。その結末は?
(コメント)
シリアスすぎるストーリーにワイヤーアクション、敵キャラの個性的な描写で魅せる映画。インパクトのあるシーンが多いのですが、この作品を有名にした「焼きごてシーン」は観るたびにつらい気分になります。「花蜂党」の女リーダーは非情ではあるけれども、情に熱いところもある女で魅力があります。「血雨党」が小雷を襲うシーンは迫力。最後の対決シーンはスゴイけどツッコミどころも(特にフィニッシュシーン)。ジャッキーが執念で敵を追う本格派カンフー作品。飛竜警備隊の隊員役で『蛇鶴八拳』『カンニング・モンキー/天中拳』でもおなじみのリー・マンチンが出てます(興味ありますか?)。シリアスかつ個性的演出の時代劇カンフーがお好きな方にオススメです。
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