「なつかしの香港映画ブログ」田舎青年がギャングのボスになってしまうコメディ映画。幸運のバラ、妙なギャングたち、道具を使ったスタント。ストーリー、注目のシーンを紹介。
1.ストーリー
田舎から香港に出てきた青年がギャングのボスになり、敵との抗争や花売り夫人の世話で悪戦苦闘する。
2.キャスト
ジャッキー・チェン(ボス)
アニタ・ムイ(クラブ歌手)
ウー・マ(ボスの側近)
ロー・リエ(ギャング)
オー・ジョンホン(ライバルギャング)
リチャード・ン(警察隊長)
3.注目のシーン
①主役
「1930年の香港」が舞台の作品。ストーリー的にはありえない内容。ジャッキー演じる「ゴク」は田舎青年。香港に出てきていきなりダマされたりする。偶然ギャングの抗争に巻き込まれ、ボスを助けようとしたことがきっかけで「新しいボス」に就任。荒っぽい手下たちをうまく指揮できるかどうか?
②悪役
オー・ジョンホン演じる「タイガー」。ゴクの組織と対立するギャングのボス。ゴクが経営するクラブの利益を要求するなど、かなり図々しい男。ロー・リエ演じる「フェイ」はゴクの組織のナンバー2。次のボスの座を狙っていたが、ゴクに横取りされた形になり、大いに不満。ゴクを陥れようとしてストーリーを複雑にする。オー・ジョンホンは『炎の大捜査線』、ロー・リエは『ドラゴン太極拳』『少林寺三十六房』で有名なベテラン俳優。
③キャラ
「ゴールデン・ハーベスト社設立20周年記念作品」ということで有名香港スターが多数登場。警官役のリチャード・ン、インチキ男役のトン・ピョウ、組織のメンバー役のウー・マ、ビリー・ラウ、アニタ・ムイらによるコメディなシーンが楽しい。ドラマシーンではリッキー・ホイ、ティエン・フォン、グロイア・イップが活躍。ただ、ユン・ピョウの出番がチョイ役すぎることとサモ・ハンが出ていないのが残念。
④アクション
ジャッキーが「ギャングのボス」ということで「抗争」がテーマの作品でもあります。ゴクがギャング同士の争いに遭遇して思わず戦いに参加してしまったり、タイガー一味と乱闘したり、ゴクが工場でフェイの手下たちに襲われたり。ハードな格闘&個性的な演出で見せるアクションシーンの数々。
⑤演出
「お笑い」のシーンではウー・マらが頑張る。アクションシーンでは帽子、椅子、人力車、梯子、ロープなどの道具を使うシーンが個性的。娘にウソをついたがために追い込まれてしまう「花売り夫人」。夫人を助けようとする人たちのドタバタぶり。ストーリーは強引でファンタジーな雰囲気。ツッコミどころもたくさんある(ような気がする)映画。
4.感想
「奇蹟」とは何か? キャラクター、アクション、笑いを素直に楽しむ映画。田舎から出てきた青年がなぜかギャングのボスになってしまう話。抗争にゴクが関わらなければそれで話が終わってしまっていたところ。でも劣勢になったギャングのボスを助けてしまう。ゴクが新しいボスになった後で側近のチャン(ウー・マ)から「なぜ助けたんです?」と尋ねられてもゴクは答えられない。「無関係なのに巻き込まれる、自分から関わっていく」というパターンは「ジャッキー映画あるある」。そういう細かいツッコミをすると観ていてつまらなくなってしまう(かもしれない)。ジャッキーが「組織の内外の敵との戦い」と「花売り夫人への恩返し」で大忙しの映画。「奇蹟」を起こそうとするゴクの努力は報われるのか?
ウー・マ:香港映画でよく見かける人。チョイ役から主役級の出演まで幅広い。『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』『霊幻道士完結篇 最後の霊戦』では主役級の活躍。
「Fortune Star Media」が提供する予告編(Youtube)
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