「なつかしの香港映画ブログ」犯罪多発地帯の新警察署長が多くの敵と対決する。ジャッキー・チェン演じる「ドラゴン」が戦う映画。チン署長、悪党タイガーなどの悪役にも大いに注目のアクション映画です。
１．ドラゴン（ジャッキー・チェン）
新警察署長。水上警察出身。海賊退治の実績が認められて大役に抜擢。犯罪が野放しの「サイワン地区」を担当。
（アクション＆コメディ専門。ブルース・リーの後継者。アメリカでも有名に。『ドラゴンロード』『五福星』『ツイン・ドラゴン』ほか）
２．チン（デヴィッド・ラム）
悪徳警察署長。「サイワン地区」を担当していたが、犯罪集団と癒着しているため担当を外された。逆恨みでドラゴンを敵視。
（悪役専門（？）の人。『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』ではゾンビになってしまう役だった）
３．タイガー（チャーリー・チャン）
「サイワン地区」でのさばる悪党。あらゆる悪事を仕切っており、手下は凶悪犯ばかり。カンフー使いでもある。
（ベテラン俳優。「よしもと新喜劇」の桑原和男に似ている。「黒いウワサ」も。『空手ヘラクレス』ほか）
４．サンサン（マギー・チャン）
革命家。清朝を倒すため、花を売って資金稼ぎ。自宅に次から次へと男たちが訪ねてくるシーンが傑作。
（『ポリス・ストーリー/香港国際警察』シリーズでのジャッキーの恋人役で有名。『マギー・チャンのドッカン爆弾娘』『男たちのバッカ(挽歌)野郎』『客途秋恨』ほか）
５．パク（ロザムンド・クワン）
革命家。あの手この手で革命資金を調達しようとする。その過程でドラゴンと関わることに。
（演技派。コミカルな役もこなす。『七福星』『サンダーアーム 龍兄虎弟』ほか）
６．総監の娘（レジーナ・ケント）
香港総監の美しい娘。彼女の誕生日パーティで事件が起こる。
（『男たちの挽歌II』でも「お嬢様」の役。とてもキュートな人だったが、若くして亡くなった）
７．警察局長（トン・ピョウ）
ドラゴンの上司であり、よき理解者。以前は水道局長だった、とのこと。ちょっとドジ。
（ひょうひょうとしたオジサン。元は競馬関係者。『ポリス・ストーリー/香港国際警察』シリーズでもジャッキーと共演）
８．大口（マース）
ドラゴンの部下。前作では海賊退治に参加。今回はタイガーとの戦いで活躍。
（スタントマン。「根性で頑張る男」を演じる）
９．警官（リッキー・ホイ）
「サイワン地区」のだらけた警官。実に無気力な男。ドラゴンが自分の上司（新署長）だと気付かずケンカを売ってエラい目に。
（おなじみ「ホイ兄弟」の人。『Mr.Boo!』シリーズではトボケたキャラを好演）
10．清朝スパイ（リー・ホイサンなど）
香港の革命家を捕らえるためにやってきた。他のメンバー（チェン・ウーロン、朱鐵和（Chu Tit-Wo：丹古母鬼馬二に似てる））と共にドラゴン＆革命家を追い回す。
（リー・ホイサン：悪役またはコミカルな役を演じる人。『燃えよデブゴン カエル拳対カニ拳』では「カニ拳」を使う悪役だった。チェン・ウーロン：前作『プロジェクトA』では高級クラブの店員役。ジャッキーに階段で蹴飛ばされるシーンが迫力だった）
①コメント
ジャッキーが孤軍奮闘する作品。『プロジェクトA』ではサモ・ハン、ユン・ピョウらがアクションシーンで活躍しましたが、今回は彼らは不参加。そのためジャッキーが一人で多くの敵と戦うハメに。タイガー一味、海賊の生き残り、チン署長と部下、清朝スパイがドラゴンを襲う。戦ってばっかりの映画だったような気もしますが、戦いのシーンにもコミカルな演出が入っていますので楽しく観れます。上記以外の出演者は、海賊（前作とは異なり、海賊が登場するシーンはコミカルな雰囲気）、チンの悪仲間（部下、刑務所の所長ら）、サンサンと同居している女性（カリーナ・ラウ）、ドラゴンの部下（タイ・ポーら）など。キャラ、アクション、コメディ、ジャッキーが歌うテーマ曲＆エンドロールが見せ場。充実した内容の傑作。『プロジェクトA』を先に観てから鑑賞することを強くオススメします。
②ちょっとした情報
『プロジェクトA2 史上最大の標的』というタイトル（「史上最大の標的」とは何だったのだろう？）。この映画には「幻の試写版」が存在。試写版と劇場公開版とでは「刑務所長に引き渡されたドラゴンのその後」が違う。「こだわり」が強いジャッキー。試写版が気に入らなかったらしく、撮り直し。当時のパンフレットには試写版にあった「削除されたシーン」の写真が載っています。日本でのTV初放送は1989年5月13日、フジテレビ『ゴールデン洋画劇場』。
（注目ポイント）
警察署長チンのあくどさ（ヤラセの逮捕劇、など）、美しい革命家（マギー・チャン、ロザムンド・クワン、カリーナ・ラウほか）、ドラゴンとダラけた警官たち、タイガー逮捕に向かうドラゴンら、総監の娘の誕生パーティー（豪華な衣装、美女に見とれる男たち）、サンサンの家でのドタバタ（警察局長のドジっぷりが楽しい）、（前作の）海賊の生き残りが手錠でつながったドラゴン＆チンをオノで追いかけ回すシーン（迫力＆コミカル）、「ドラゴン vs. チン＆清のスパイ」、エンディングテーマ曲（歌うジャッキー）。
「Fortune Star Media」が提供する予告編（YouTube）
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