「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じる青年が「龍拳」をマスターして師匠の仇を討とうとするカンフー映画(1979年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。
(YouTube)予告編
予告編の内容(画像は全て予告編から)
(Dragon Fist)
1.復讐劇
ロー・ウェイ監督作。古くさいロー・ウェイの復讐モノ映画を嫌うジャッキー。せっかく「明るいキャラ」で人気が出たのにまたしても暗い作品に出演することに。「75分版」と「90分版」が存在することでも有名。日本で劇場公開されたのは「90分版」。ただし、暗いシーンがその分、長い。
2.事件
カンフー界の頂点に立つサンタイ。それを認めない格闘家チュン(ヤム・サイクン)が突然、サンタイを挑発・挑戦。戦う準備をしていなかったサンタイは劣勢に。
3.怒り
サンタイの弟子ホーエン(ジャッキー・チェン)。龍拳(指を龍の形にして戦う拳法。突き指しそうな感じの型)をマスターし、チュンへの復讐を誓う(ジャッキー映画によくある修行シーンはナシ)。
4.時は過ぎ
修行を終えたホーエン。サンタイの妻・娘ムーラン(ノラ・ミャオ)と共にチュンの所へ向かう。しかし、ホーエンの様子がおかしい。ムーランは「戦う気があるの?」とホーエンを問い詰める。
5.復讐
チュンの「百忍道場」に乗り込むホーエン、サンタイの妻、ムーラン。しかし、意外な事実に困惑する。かつては鬼のように強かったチュンは最早、戦える身体ではない。
6.娘
チュンの娘チュウピン(リン・インジュ)は悲しい女。過去のことが原因で母を亡くし、今では多くの悩み。チュンの百忍道場がある町では、殺人や密輸をしている残忍なウェイ一家がのさばっている。しかも、ウェイはライバル関係にある百忍道場を邪魔に思い、潰しにかかろうとしている。
7.弟子
チュンの一番弟子ファンカン(ジェームス・ティエン)。腕の立つ男だが、ホーエンには敵わない。
8.卑劣
ウェイ一家の参謀ロウサン(ワン・カンユー)は実に陰湿な男。チュンを陥れるためにホーエンをそそのかす。病気になった師匠の妻のために「秘薬」が欲しいホーエン。「秘薬」を持つウェイの命令で百忍道場と戦うことに。まるで「操り人形」のようにウェイ一家に翻弄される。
9.訣別
ウェイの汚い裏切りに気付いたホーエン。ついに怒りが爆発。イチイチ邪魔くさいロウサンを龍拳でボロボロに(この映画で最大の見せ場)。
10.決着戦
これまで散々やりたい放題だったウェイ一家のボス。ついにホーエンと一騎打ち。戦いの結末は?
(コメント)
戦い、悲しい事件、裏切り、ヒロインが見せ場のとてもシリアスな映画。師匠が殺され、復讐を強く誓ったホーエンだが・・・。「楽しい作品」ではないため、いつもは美人さんのノラ・ミャオも表情がキツい。ジェームス・ティエンは(やっぱり)残念な役。シリアスな演技をするジャッキーの「りりしい表情」を見たい人にはオススメの映画ですが、楽しいシーンが欲しい人にはどうでしょうか? この映画で一番よろしくないのは「悪役に魅力が無い」ところ。卑劣すぎるだけの連中。ホーエンが我慢して我慢してようやく連中と対決。そいつらを倒しても爽快感がなく、観ていて楽しくならない。鑑賞する人の忍耐力が試される映画。個人的には「チュンの娘」を演じたリン・インジュ(美人さん。カンフーもできます。『ジャッキー・チェンの醒拳』でもジャッキーと共演)に注目の作品でした。
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