なつかしの香港映画ブログ

香港映画の見所を紹介するブログ。リンクも楽しめます

なつかし香港映画:ジャッキー・チェン『ドラゴン特攻隊』「予告編を楽しもう」 

「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じる賞金稼ぎが特攻隊と共に極東軍と戦うアクション&コメディ映画(1982年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。

YouTube)予告編

予告編の内容(画像は全て予告編から)
(Fantasy Mission Force)
1.珍作

第二次大戦が舞台。連合軍の秘密部隊「特攻隊」が極東軍の捕虜になった連合軍の将軍と50万ドルを奪い返そうとするアクション映画。「ジミー・ウォングが関わった映画」ということで主役級のジャッキー、ブリジット・リンはこの作品を嫌っているとか(今でも?)。日本では正月に公開されたらしい。当時の映画チラシには「根っから陽気。とことん過激。ジャッキー・チェンが、ぶっちぎる。」「頭がメンタイコになる」のコピー。鑑賞すると「頭がメンタイコになる」そうだ(意味不明)。

2.詐欺師の妻

連合軍の(ドジすぎる)将軍たちが極東軍の捕虜に。「特攻隊」を作って将軍たちを救出しようとする連合軍。007、悪漢探偵、スネークキング、ロッキー、ブラックフォックスなどを差し置いて、特攻隊を率いることになったドン中尉(ジミー・ウォング)。メンバーをスカウトする中尉。その中に詐欺師がおり、その妻リリー(ブリジット・リン:『ポリス・ストーリー 香港国際警察』で後にジャッキーと再共演)も特攻隊メンバー入り(実質的な主役。カッコいい女優さんを観たい方はこの作品をオススメしたい)。

3.強盗

中尉が特攻隊にスカウトする連中は「ワケあり」な者ばかり。顔は汚いが、妙に陽気な強盗犯。

4.軍人

マヌケな二人組の軍人も特攻隊に(場を明るくするポジション)。他に、度胸なら誰にも負けない脱走犯もメンバー入り。

5.賞金稼ぎ

賞金稼ぎのシャオ・リー(ジャッキー・チェン)。女の相棒と組んでカネ儲けをする男。インチキ格闘試合で儲けようとするが、リリーの夫にダマされて損失。関係ないけど特攻隊と関わるハメになり、アクションシーンで活躍。

6.キザ男

アマゾネス軍団に襲われる特攻隊。女たちを率いる男は鼻持ちならない野郎で、「醜いモノは始末する」という考えの持ち主。

7.コメディ

拘束した特攻隊をいたぶって楽しむアマゾネス&キザ男。特攻隊が散々な目に遭わされるシーンが「笑い」。他にも本編には幽霊屋敷でマージャンするシーンなど珍シーンが多数。

8.爆発シーン

「ぬるいコメディ」という評価の作品ですが、ド派手なシーンも。この映画の事実上の主役ブリジット・リンがバズーカ砲を使ったり、アマゾネスのアジトをぶっ飛ばすシーンが迫力。

9.包囲

50万ドルを捜す特攻隊。しかし、車に乗った極東軍(ドイツ軍のマークの車、サムライ、古代の戦士)に囲まれる。過激な戦闘。奮闘する特攻隊&シャオ・リー。次々に犠牲者が。

10.黒幕

やっぱり怪しかったドン中尉。特攻隊&シャオ・リーを抹殺しようとする。その結末は?

コメント)     
難しいことを考えずに映像を楽しむ内容。キャラ、アクション、コメディの娯楽作。楽しい映画なのですが、「ジャッキーが主役じゃない」ということで日本のファンにはちょいと評判がよろしくない。珍キャラが多数(アマゾネス軍団&キザ男、幽霊屋敷のヘンな連中、極東軍(日本&ナチス))。ジャッキーとブリジット・リンが素敵。女と戦ったり、リリーを助けたりのシャオ・リー。ジャッキーは後の『サンダーアーム 龍兄虎弟』でもアマゾネス軍団と対決しますが、この作品がヒントになったのかも(違う?)。カッコいい女リリー。マヌケな仲間たちをアマゾネス軍団から救出するシーンなどが大きな見せ場。特攻隊メンバーはドジを踏んだり、罠に落ちたり。ちょっとかわいそうな気もしますが、元々「悪な連中」なので彼らに同情する必要はないかな? 観ているコッチの方が恥ずかしくなるような珍シーンの映画。「ウケ狙いのシーン」は笑うか、ツッコむか、スルーするか、で対応。アクションシーンはなかなかカッコいい。頭をカラにして軽い気持ちで楽しむのがオススメです。
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なつかし香港映画:ジャッキー・チェン『ドラゴンロード』「予告編を楽しもう」 

「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じる田舎青年が幼なじみと共に国宝泥棒と戦うコメディ映画(1982年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。

YouTube)予告編

予告編の内容(画像は全て予告編から)
(Dragon Lord)
1.復帰

『バトルクリーク・ブロー』『キャノンボール』でアメリカ市場に挑戦したジャッキーだが、うまくいかず。香港に帰り、地元やアジア(特に日本)のファン向けの作品を作ることに専念。『ドラゴンロード』は『ヤング・マスター/師弟出馬』の続編として想定していたらしく、キャストが共通している(ウォン・インシック、ティエン・ホン、タイ・ポーら)。

2.ドラ息子

裕福な家の息子ドラゴン(ジャッキー・チェン)。家庭教師もついているけど、勉強よりもスポーツや遊びが好き。ちょっとズルい性格

3.幼馴染

ドラゴンの幼馴染、阿牛(マース)。町一番のカネ持ちである貿易商(ポール・チャン)の一人息子。ドラゴンと一緒に遊んだり、いらんことしたり。習字と歌が驚異的にヘタな残念な青年だが、根性で勝負するタイプ。

4.スポーツ1

ラグビーみたいなスポーツ(4チームで競われ、金のボールを自陣の袋に入れたチームが勝つルール)で活躍するドラゴンと阿牛。このシーンの撮影では怪我人続出。

5.スポーツ2

サッカーとバドミントンを混ぜたような競技「ドラゴン・キッカー」(「仁丹」がスポンサーになっている)で活躍するドラゴンと阿牛。敵の攻撃を阻止しようとするゴールキーパーの阿牛。対戦相手のエース(「香港の蟹江敬三」フォン・ハックオン)は自信タップリの表情。このシーンの撮影に膨大なフィルム(高価)を使用。

6.オヤジ

ドラゴンには厳しい父親(ティエン・ホン)がいる(母親はいない様子)。ドラゴンが結婚して落ち着くまでは気が気でないといった表情。

7.激怒

オヤジの目を盗んでカンフーの稽古や勉強をサボるドラゴン。「詩の暗唱をしなさい」とオヤジから言われ、普段サボっているのが完全にバレてしまう。個人的にこのシーンがこの映画で一番面白く、オススメ。

8.美少女

ドラゴンと阿牛が川でカワイイ娘シャオリー(シドニー・チャン)を発見。共に彼女に一目惚れ。ドラゴンはシャオリーの前でカッコ付けようとするが・・・。

9.ドジ

国宝窃盗団が仲間割れ。脱退したメンバー(チャーリー・チャン)を痛めつける二人組。ドラゴンが二人を相手に格闘。シャオリーの前で余裕をかまそうとしてずっこける。そして、ケガをした元メンバーを取り敢えず阿牛の家にある納屋で手当することに。

10.死闘

国宝窃盗団に後をつけられていたドラゴンたち。窃盗団のボス(ウォン・インシック)が元メンバーを連行しようとするが、ドラゴンと阿牛はそれを阻止しようとする。二人は強敵を倒すことができるのか?

コメント
2つのバージョンがあることでも有名な映画(スポーツシーンがラストにあるバージョン、窃盗団のボスとの戦いがクライマックスのバージョンとでは作品のイメージが違う)。キャラが面白い作品。ドラゴンには母親がいない分、オヤジが厳しい。シャオリー役のシドニー・チャンはとてもカワイイ子。でもこの作品以外で見たことないです(他に出演作ありますか?)。ウォン・インシックの蹴り技は『ヤング・マスター/師弟出馬』でもおなじみ。ジャッキー&マースが幼なじみを演じ、つまらんことで二人がケンカしたり、オヤジから怒られたりするシーンで笑いを取る映画。でも、この映画はヒットしませんでした(田舎っぽい雰囲気が古くさかったのが原因?)。笑顔がキュートなシドニー・チャン、コワモテでオロオロしたり怒ったりのティエン・ホンが登場するシーンが個人的にオススメです。
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なつかし香港映画:ジャッキー・チェン『キャノンボール2』「予告編を楽しもう」 

「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じるカーレーサーが再びあの珍レースに参加する楽しい映画(1984年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。

YouTube)予告編

予告編の内容(画像は全て予告編から)
(The Cannonball Run II)
1.続編

日本や香港ではあまりウケなかったこのシリーズ。アメリカ人はスター好き、車好きということでアメリカでは人気作だとか。スピード違反が当たり前のカーレース「キャノンボール」。今回はどんなレーサーが登場?

2.主催者

前回の大会で優勝できなかったアラブの王族「ファラフェル家」の王子。ファラフェル家は速いラクダで砂漠を支配したことから「スピード」にこだわりが。レースに負けたことで王様に怒られた王子が昨年の雪辱を果たすため「キャノンボール」を自ら主催。優勝賞金は100万ドル(後に200万ドルにアップ)。

3.再登場

前回、笑いを提供したスタントマンのJJ(バート・レイノルズ)&ビクター(ドム・デルイーズ)。そして「ニセ神父」コンビ(サミー・デイヴィスJr.とディーン・マーティン)。今回もレースに挑戦。特に「ニセ神父」はマフィアに借金があり、優勝賞金で返済しようと必死。後に「ニセ警官」に姿を変え、まさに「命がけ」のレースを展開。

4.ヒーロー野郎

マヌケキャラのビクター。彼には「キャプテン・アメリカ」という別の顔が。アクションシーンで真価を発揮。

5.尼さん?

大物女優シャーリー・マクレーンが微妙な役で登場。バート・レイノルズと共演しているシーンに注目されたい。

6.香港カンフー

チーム三菱(ジャッキー・チェンリチャード・キール)。コンピューター搭載のハイテク車で優勝を目指す。ジャッキーは前回と同様、バイカー集団との格闘シーン、そしてマフィアに誘拐されたアラブの王子を救出しようとする乱闘シーンが見せ場。バート・レイノルズと共闘するシーンに特に注目されたい。

7.巨人

『007 私を愛したスパイ』『007 ムーンレイカー』『皇帝密使』『ペイルライダー』でおなじみのリチャード・キール。全くキャラが違うジャッキーとタッグ。どんなコンビとなるか? 乱闘シーンでは規格外のパワーを見せてくれます(ワイヤーアクション?)。

8.高利貸し

マフィアのバカ息子ドンドンに大金を貸している高利貸しのハイミー(テリー・サバラス)。利息もついて返済不能な金額に膨らんでいるが、それを取り立てようとする。ドンドンをビビらせるため手下にイスをぶつけるシーンが楽しい。

9.アメリカ美女

スーパーカーで参加の女性コンビといった美女が登場。こういったオールスターな派手な作品には必須のキャラ。登場するだけで画が明るくなろうというものです。

10.ツッコミどころ

混乱するレース。乱闘騒ぎでいったん中断後、あの大物が途中からレースに参加。優勝するのはどのチーム?

コメント
楽しいパート2。しかしながら、どうもこの作品は人気が無いようで。昔テレビで吹き替え放送されまして、個人的には楽しかった想い出があります。吹き替えで観ると面白いのですが、今発売されているソフトには吹き替え音声が入っていません(残念)。見せ場がいっぱい。大物スターと共演のジャッキー。アクションシーンが見せ場。予告編には登場しませんが、あのヘンリー・シルヴァ(コワモテの悪役でおなじみ)がドジなマフィア役で笑いを取りに行ってくれます。車が好きな人にも楽しめると思います。バート・レイノルズ、ドム・デルイーズ、サミー・デイヴィスJr.、ディーン・マーティンがメインキャラ。彼らと人気スターの掛け合いが楽しい。最後に「大物」が途中からレースに参加(途中から参加してどうすんだ?)。いろいろツッコミどころがある傑作です。
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なつかし香港映画:ジャッキー・チェン『キャノンボール』「予告編を楽しもう」 

「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じるカーレーサーが多くのライバルとレースで競う楽しい映画(1981年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。

YouTube)予告編

予告編の内容(画像は全て予告編から)
(The Cannonball Run)
1.傑作

アメリカでスターになりたいジャッキー。ゴールデンハーベスト社がアメリカで制作した大作に出演。内容は、4800キロの違法なカーレースで参加者たちがスピード違反しながら優勝を目指すというもの。全力で笑いを取りに行くスターたち(スベってる人も)を鑑賞する映画。「しょーもない」とこの作品を切り捨てる人もいますが、見所がいっぱいの楽しい傑作。制作費はなんと120億円(だそうだ)。

2.出場者①

JJ(バート・レイノルズ)とビクター(ドム・デルイーズ)。救急隊員になりすまして救急車でレースに参加。古い怪奇映画に出てきそうな医者も同乗。大ボケなビクターにイラつきながらもJJは頑張る。

3.出場者②

日本人チーム(ジャッキー・チェン&マイケル・ホイ)。コンピューター搭載のハイテク車で参加。それなのに道を間違えるドジっぷり。ルールもイマイチわかってない悲しいコンビ。ジャッキーは乱闘シーンなどが見せ場。

4.出場者③

ニセ牧師(ディーン・マーティン&サミー・デイヴィスJr)。コメディなポジションで活躍。イチイチ面白いサミーの表情に注目されたい。

5.出場者④

アラブの王子さま。王様から「絶対に勝て」と命じられてレースに参加。しかしながら、レースよりもアメリカ美女に興味津々。

6.出場者⑤

スーパーカーで出場の美女コンビ。「キャノンボール」はとんでもない長距離レース(しかも違法)。警察の追跡をかわす対策も必要。美女コンビは「色仕掛け」でパトロール警官を誘惑する作戦。違反を見逃してもらおうとするが、いつも同じ手が通用するかどうか。

7.出場者⑥

スパイ気取りの妙な男(ロジャー・ムーア)。女性を乗せてジェームズ・ボンドっぽく運転。カッコつけ男だが、乱闘でも女性の前でいいカッコできるかどうか?

8.美女

強引にJJの車に乗せられてしまった美女(ファラ・フォーセット)。いかにも「アメリカ美女」といった感じ(ジャッキーは当時ファラに憧れたそうだ。今はどうかな?)。

9.珍キャラ

太っちょのビクターには「ヒーロー願望」が。戦わねばならないとき、誰かがピンチのときは「キャプテン・アメリカ」に変身して活躍。マヌケな格好だが、結構強い。

10.妨害

JJをライバル視するニセ牧師チーム。妨害工作してレースに勝とうとするセコいシーンが楽しい。

11.ドジ

腕利きのドライバーが参加するのが基本。しかし、中にはどんくさいチームも。

12.迫力

アメリカ映画で「アクション」といえば「ガンアクション」「カースタント」。この映画はコメディであるため、銃を使ったシーンではなくカースタントが売り。「おバカな娯楽映画」と評価される作品ですが、迫力のシーンもちゃんとあります。

コメント
楽しい作品。でも、ちょっと違和感。スタートとゴールでパンチカードを押してタイムを競うのが「キャノンボール」のルール(全車一斉にスタート、ではないため)。でも最後は先を争って(ズッコケながら)ゴールを目指す(一番最初にゴールインした奴が勝ち、になってる)。そういったシーンも含めてツッコミどころであふれた作品。ジャッキーとマイケル・ホイが「日本人」役。ロジャー・ムーアはカッコつけてるけどヘナチョコ。なぜかレースに参加してしまう美女(ファラ・フォーセット)。個性的な人たちが笑いを取りに行く作品。日本のファンはテレビ放送版の吹き替えで観るのがオススメ(コメディは吹き替えが楽しい。つまらないシーンでもトークで笑わせることができますから。例『ミスター・ブー』シリーズ)。ジャッキーのアクションシーン、ウケ狙いのシーン、スターの表情を楽しむ内容。高級車が次々と登場。優勝するのは誰?
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なつかし香港映画:ジャッキー・チェン『バトルクリーク・ブロー』「予告編を楽しもう」 

「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じるアメリカに住む中国人青年がケンカ大会に出場するアクション映画(1980年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。

YouTube)予告編

予告編の内容(画像は全て予告編から)
(The Big Brawl)
1.アメリカ進出

「アジアのスター」となったジャッキーがアメリカ市場に挑戦。ゴールデンハーベスト社としてはジャッキーを「第二のブルース・リー」にしたい意向。

2.主役

舞台は1930年代のシカゴ。中国人青年ジェリー(ジャッキー・チェン)は食堂経営者の息子。

3.恋人

ジェリーにはアメリカ人の恋人がいる。ナンシー(クリスティーヌ・デ・ベル)とイチャつくシーン。ラブシーンはジャッキー映画では珍しい。

4.ローラースケートレース

ナンシー、友人と組んでレースに出場するジェリー。敵の妨害、乱闘アリの荒っぽいレース。

5.伯父

ジェリーには心強い味方が。クンフーの名人で整骨医の伯父ハーバート(マコ:『ブルース・リーのグリーンホーネット』『コナン・ザ・グレート』ほか)。ジェリーを鍛える。ただ、ジェリーの父はケンカ嫌いで、ジェリーがカンフーを習うことを快く思っていない。

6.魔の手

ジェリーの父に用心棒代を要求するギャング。ハーバート直伝のカンフーでジェリーが父に代わって連中を追い払う。

7.強敵

ギャングに目を付けられてしまったジェリー。「賭け」で儲けるため、ギャングがジェリーをバトルクリークの格闘大会にスカウト。大会の本命は大男のキッス(倒した相手にキスするため、こう呼ばれる。演:ハードボイルド・ハガティ)。ギャングとしては「大穴」のジェリーが優勝すれば大儲けできる寸法だ。

8.予選

優勝賞金15000ドルのケンカ大会開催。デカくて強そうな奴らが勢揃い(プロレスラーのオックス・ベーカーも出場。ジャッキーの左隣のヒゲ男)。小柄なジェリーは逆に目立つ存在。まずは、予選のバトルロイヤルからスタート。

9.決勝トーナメント戦

一風変わったケンカ大会。腕っぷし以外もOK。車で対戦相手を轢こうとする奴がいたり、ピエロが担架でふざけたり(コミカルなシーン)。

10.勝戦

勝ち進むジェリーとキッス。スピードでジェリー、パワーでキッス。勝つのは?

コメント
アメリカでもスターになろうとしたジャッキー。『ブルース・リーのグリーンホーネット』でおなじみのマコと共演して「ブルース・リー」を意識した映画に出演。しかしながら、アメリカは超格差社会ジャッキー・チェンなんて誰も知らない。中国人が主役ということでアメリカではウケなかった。「ケンカ大会に出場」というのは面白いコンセプト。ブルース・リーが主役だったら大ヒットだったでしょうね。リーとは個性が違ってコミカルなジャッキー。そういう映画はやはり「知名度」が必要。ヒットしませんでしたが、用心棒代を要求するギャング追い払うシーン、ローラースケートレース、ケンカ大会でのアクションといった面白いシーンがいっぱい。好きなシーンを見つけて自由に楽しむ映画です。
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なつかし香港映画:『ジャッキー・チェンの醒拳』「予告編を楽しもう」 

「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じる青年が従兄弟と共に親の敵と対決するカンフー映画(1983年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。

YouTube)予告編

予告編の内容(画像は全て予告編から)
(Fearless Hyena II)
1.珍作

ジャッキーに去られてしまったロー・ウェイ。『クレージーモンキー 笑拳』の未使用映像を勝手に使って「新作」を制作。

2.流用

ラストバトルなど『笑拳』からの流用が目立つ。肝心のシーンが流用のため、「オリジナリティに欠ける」という評価もある作品。

3.未使用映像

この作品で注目なのは未使用映像。ボツにするにはもったいない映像の数々。特にジャッキー本人が登場するシーンがオススメ。予告編には出てきませんが、本編に登場する赤鼻の「偽ジャッキー」にも注目されたい。

4.青年

「過去の因縁」がテーマの内容。天鬼(ヤム・サイクン)と地鬼(クアン・ユンムン)は合体技を使う「末世流」と呼ばれるコンビ。武道の恨みで六合八卦流のチン兄弟を敵視。そのためチン兄弟はあちこちを放浪する状況。チン兄弟の弟の息子ロン(ジャッキー・チェン)はトリやドジョウをつかまえる野生児な男(『拳精』の流用シーン。本編より)。

5.就職

父と放浪してきたため職も友人もないロン。セコい店主(ディーン・セキ)がやってる食堂で職探し(この映画で一番面白いシーン)。何とかしてロンにタダ働きをさせたい店主はロンにドジを踏ませようとする。

6.襲撃

賭事をして遊ぶロン。トラブルになった相手に六合八卦拳を使い、それを因縁の敵に見られてしまう。そして末世流が父と伯父が襲撃。

7.ヒロイン

チン兄弟を保護してきたシュウ頭首(馬場:「ばば」ではなく「マー・チャン」)。その娘ショウリン(リン・インジュ)は美しいが、気が強い。リン・インジュは『龍拳』にも登場した女優さんでカンフーもできる。ジャッキーと手合わせするシーンは貴重な映像。

8.絶命

命がけで末世流と戦うシュウ頭首。ショウリンも襲われる。

9.最終決戦

ロンの従兄弟ドン(変わった仕掛けのある家に住んでいるが、だらけた感じの男。演:ワイ・ティンチー)は地鬼を相手に復讐戦。

10.決着 

ロンは天鬼と勝負。その行方は?

コメント
評判がよろしくない映画。いろいろツッコミどころが。しかしながら、個人的にはオススメ。「赤鼻の偽ジャッキー」はそんなに悪くない(ジャッキー自身もヘンなコスプレしたりするときがありますから)。「末世流」が合体技を使うシーンは爆笑モノ(特殊効果&真顔でマヌケな動き)。ディーン・セキが出てくるシーンも楽しい。『クレージーモンキー笑拳』の未使用映像はカンフーシーンが貴重(ボツにするのもったいない。他の作品にも未公開シーンがいっぱいありそう)。マジメに鑑賞したり、珍シーンにツッコんだりできる作品。面白シーン、格闘シーンに注目です。

赤鼻の偽ジャッキー:これを演じたのは誰なのだろう? それはともかく、偽ジャッキーが登場するのは本編の中間ぐらい。逃亡中のチン親子。末世流に居場所を知られてピンチ。逃げるため、ロンは鼻を赤く塗って変装する。変装して逆に目立っているような気がするが、コレは映画。珍キャラで笑いが取れればOK。しかし、ジャッキー本人はこのキャラを嫌悪している。
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なつかし香港映画:ジャッキー・チェン『ヤング・マスター/師弟出馬』「予告編を楽しもう」 

「なつかしの香港映画ブログ」ジャッキー演じるカンフー道場の青年が道場を追放された兄弟子を連れ戻そうとする映画(1980年公開)。YouTubeにアップされた予告編を解説します。

YouTube)予告編

予告編の内容(画像は全て予告編から)
(The Young Master)
1.移籍

ジャッキーが「ゴールデン・ハーベスト社」に移籍(しかし、このことでロー・ウェイとトラブル)。移籍第一弾として制作された『ヤング・マスター/師弟出馬』。最初は暗い雰囲気でスタート。次第に明るい作風に。

2.道場

あるカンフー道場。ライバル道場と獅子舞対決(中国古来の「獅子舞」を演出するところにジャッキーの郷土愛が感じられる)。

3.裏切り者

かつて「みなしご」だったタイガー(ウェイ・ペイ)とドラゴン(ジャッキー・チェン)らを引き取って育ててきた道場の師範(ティエン・フォン)。厳しい人だが、彼らを学校にも通わせる大変な人格者。ところがタイガーが道場を裏切る。獅子舞対決に敗れたうえにタイガーに裏切られ、師範は怒りからタイガーを道場から追放する。

4.追跡

タイガーが道場を裏切ったのは「師範の厳しさ」。最早、小さい子供ではないタイガーは師範の命令に束縛されるのに耐えられない。ドラゴンもまた同じ。反省した師範はドラゴンにタイガーを道場に連れ戻すように指示する。

5.セコい連中

タイガーをそそのかしたライバル道場の太っちょ(ファン・ムイサン)。「お前は用済み」とばかりに頼ってきたタイガーを門前払い。

6.扇子

師範から渡された大きな扇子を持ち歩くドラゴン。そのせいでドラゴンはタイガーと間違えられて官憲に追われるハメに。

7.ベンチ男

ドラゴンの行く手を阻む若い男(ユン・ピョウ)。木製ベンチを使ってドラゴンを捕らえようとする(ジャッキーはこの後、アメリカで『バトルクリーク・ブロー』を撮影するが、その作品でもジャッキーがベンチを使うシーンがある)。

8.警察署長

町でのんびりくつろぐオッチャン(シー・キエン:『燃えよドラゴン』のミスター・ハン)。彼は実は警察署長。タイガーが二人組(リー・ホイサン、フォン・ハックオン)と組んで罪人のキム(ウォン・インシック)を脱走させたことから署長はタイガーを追っている。しかし、タイガーの顔を知らない署長。「大きな扇子を持つ男」という情報しかないため、扇子を持つドラゴンを「お尋ね者」と勘違い。

9.ヒロイン

うっかり油断して署長に捕まってしまったドラゴン。「底なし沼」に転落。ある女性(リリー・リー)の家の風呂場を借りて、のんびりくつろぐが・・・。

10.手下

タイガーが組んだ二人組はキムの手下。その一人を演じるリー・ホイサンはヘンなモヒカン頭。この人はいつも妙なキャラを演じることが多い(マヌケな姿だったり、変顔をして絶命する役どころだったり)。

11.珍シーン

妙な変装をして二人組と戦うドラゴン。敵を油断させるためだと思うが、調子に乗りすぎて急所を痛打。実に恥ずかしいシーンだが、「ウケるためなら何でもやる」のがジャッキーの偉いところ。

12.キック

悪党のキム。最後は手下を見限って、これまで悪事でためた黄金を独り占めしようとする。「そうはさせじ」とドラゴンはキムを捕らえて警察に引き渡そうとする。壮絶なキックを食らうドラゴン。戦いの結末は?

コメント
なかなかややこしい映画界。特に香港・台湾ではヤバイ連中が映画製作を公然と行い、商売している(昔のこと。今は知らない)。そんな状況で移籍したジャッキー。そのことでジミー・ウォングに借りを作ってしまった。それはともかく、『ヤング・マスター』はジャッキーのアイデアが詰め込まれた意欲作。最初は「悲しい過去」「裏切り」といったシーンでメロドラマのような雰囲気。そして明るい内容に。これは古くさい悲劇を作りたがるロー・ウェイへの訣別を意味していると思われます。また、ブルース・リー映画でおなじみのティエン・フォン、ウォン・インシック、シー・キエンが出演しているのは「ジャッキーはブルース・リーの後継者である」ということを宣言する狙いも。大量のフィルムを使って制作。未公開シーンもかなりあるとか(観たい)。キャラ(強いウォン・インシック、イスを使うユン・ピョウ、コミカルな表情を見せるシー・キエン、紅一点のリリー・リー)、コミカルアクション、最後の壮絶な決闘に注目。後に『プロジェクトA』といった大作を制作するジャッキー。彼が「大物」になっていくのはこの作品から。『ヤング・マスター』はその「出発点」となった重要な作品です。
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